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変貌と伝統の現代インド~アンベードカルと再定義されるダルマ~(龍谷大学国際社会文化研究所叢書 21)

嵩 満也  編
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価格 \2,750(税込)         

発行年月 2018年04月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 4p,282p
大きさ 22cm
ジャンル 和書/人文科学/宗教/仏教
ISBN 9784831863713
商品コード 1027183604
NDC分類 182.25
基本件名 仏教-インド
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2018年05月2週
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1027183604

著者紹介

嵩 満也(編者):1958 年生まれ、長崎県出身。龍谷大学国際学部教授、龍谷大学現代南アジア研究センター長。国際真宗学会会長。専門は宗教学・真宗学。『親鸞読み解き事典』(共編著、柏書房、2006 年)、Shinran’s Understanding of Amida Buddha: an example of the embodiment of hope in Buddhism, Ed. by Elizabeth Harris Hope: A Form of Delusion?, EOS Publication, 2013. 「仏教は共生を語るのか?──「きょうせい」と「ともいき」の相克をめぐって」(権五定・斎藤文彦編『多文化共生の危うさ』経済評論社、2014 年)、“In Search of Well-being: Genealogies of Religion and Politics in India“(龍谷大学現代インド研究センター〈現、南アジア研究センター〉、編著、2014 年)ほか多数。

内容

カースト絶滅を標榜したアンベードカルの思想とその活動。今も息づく伝統概念 “ダルマ”。新旧織りなす2つの思想を考察することで、激しく躍動する現代インドに一定のパースペクティブを投げかける。

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本書に収められている論考は、龍谷大学国際社会文化研究所において、二〇一三年度から二〇一四年度の二年間にわたり「現代インド変貌の諸相――マイノリティとマージナリティの視点から」というテーマのもとにすすめられた共同研究の成果の一部である。共同研究では、ますますダイナミックに躍動しつつある現代インド社会の実際の姿を、マイノリティとマージナリティの視点から捉えるとともに、それを支えている論理や原理が、伝統的なインド思想とどのように繋がり、また同時に相克する関係にあるのかということについて議論を重ね、考察をおこなった。共同研究に参画したのは、歴史学、文献学、文化人類学、宗教学、仏教学など、さまざまなディシプリンにもとづいて南アジア地域の歴史・文化・社会・政治・宗教を研究の対象としている研究者である。それぞれの研究者が、それぞれのディシプリンにもとづいて、現代インド社会の実際の姿を理解する視座を提供しようと試みている。
より具体的に言えば、第Ⅰ部では、現代インド社会における「下層民の台頭」に大きな影響を与えたアンベードカルの思想が、民主主義やカースト制度に対してどのような理解と態度をとったのかについて明らかにするとともに、アンベードカルの思想が独立以降のインドの地域社会でどのような役割を果たしてきたのかについて考察している。
(中略)
第Ⅱ部の各章では、アンベードカルの思想やその後のダリト運動の言説に見られる論理や、行動の背後には、インド社会の中で、長期にわたり歴史的に培われてきた伝統思想が存在しているという共通理解のもと、特にダルマあるいはダンマという概念に焦点を当てて、伝統的なインドの思想において、ダルマあるいはダンマという概念がどのような思想系譜を持っているのか、そしてそのような系譜がどのように現代のインド社会において継承されているのかが議論の中心となっている。すなわち、ダルマというインドの伝統的な概念は、歴史的にインド社会に生きる人々にとって、行動の重要な規準となってきたことが観察される。そして、現在のインド社会における下層民の一定の地位向上が、ダルマというインドの伝統思想、とりわけ宗教思想の変革と深く関連している。つまり、ダルマという伝統思想の再起用が、ダリト運動などの実践を支えているのである。
(「はじめに」より)
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龍谷大学国際社会文化研究所叢書21

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