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目次

第1章　J.S.ミルとロマン主義 ―ワーズワス、コールリッジ、カーライルとの関わり 1 ［泉谷　周三郎］ Ⅰ　ミルとワーズワスとの出会い 2 Ⅱ　ロマン主義と個人主義 4 Ⅲ　イギリス・ロマン主義と『抒情歌謡集』 8 Ⅳ　貴重な交友と「時代の精神」 10 Ⅴ　カーライル（1795-1881）との出会いと「現代の徴候」 15 Ⅵ　ミルの「ベンサム論」と「コールリッジ論」 17 Ⅶ　おわりに 21 第2章　 ヴィクトリア期の時代思潮における 中世主義と古典主義 25 ［深貝　保則］ Ⅰ　無意識のライバル：はじめに 26 Ⅱ　中世への志向：社会評論と絵画を主な舞台として 27 1 意識過剰の苦悩から「仕事」の発見へ： T.カーライルとJ.ラスキン　27 2 ラファエル前派における「中世主義」： W.モリスとE.バーン=ジョーンズ　29 Ⅲ　ギリシア史論に現われた古典古代への志向： W.ミトフォードとG.グロート 36 Ⅳ　ヘブライズムとヘレニズム：M.アーノルドをむすびとして 40 第3章　イングリッシュ・ユニテリアニズムと ヴィクトリア時代思想 49 ［舩木　惠子］ Ⅰ　はじめに 50 Ⅱ　イングランドにおけるユニテリアン形成史 51 1　イングリッシュ・ユニテリアニズムの源泉　51 2　プリーストリーの『自然宗教と啓示宗教の原理』　56 Ⅲ　J.S.ミルとプリーストリーの自然観 59 Ⅳ　ハリエット・マーティーノゥとメアリー・カーペンター 63 V　おわりに 67 第4章　J.H.ニューマンの知識論 ―ヴィクトリア時代の信仰と科学 73 ［有江　大介］ Ⅰ　はじめに 74 Ⅱ　ミルから見たオクスフォード運動 75 Ⅲ　ニューマンの知識論：信仰と科学 77 １　宗教的知識と科学的知識　77 ２　蓋然性とその超克への途　79 ３　『承認の原理』：了解・推論・直観・確信　83 Ⅳ　おわりに：ヴィクトリア時代の知的環境とニューマン 89 第5章　オウエン、トンプソン、J.S.ミル ―ヴィクトリア時代のアソシエーション論 97 ［安井　俊一］ Ⅰ　はじめに 98 Ⅱ　オウエンとトンプソンのアソシエーション論 98 Ⅲ　ミルのオウエン主義批判―社会主義論の萌芽 107 Ⅳ　オウエン主義とミル 110 Ⅴ　おわりに 112 第6章　J.S.ミルとS.スマイルズ ─ヴィクトリア時代の思潮 119 ［矢島　杜夫］ Ⅰ　ミルとスマイルズの時代 120 Ⅱ　意志の自由と自立 122 Ⅲ　人格の形成と人間幸福 126 Ⅳ　ミルとスマイルズの社会問題 131 Ⅴ　中村敬宇による翻訳と明治日本 134 第7章　ジョン・スチュアート・ミルと 直観主義形而上学 137 ［大久保　正健］ Ⅰ　はじめに 138 Ⅱ　スコットランド哲学 141 １　ジョン・ロックの新哲学　141 ２　観念論の深化　144 ３　リードの自然的実在論　146 Ⅲ　人間知識の相対性 148 １　「無条件存在の哲学」　148 ２　絶対者を認識すること　151 Ⅳ　感覚主義認識論 154 １　ジェイムズ・ミルの『人間精神現象の分析』　154 ２　「感覚の恒常的な可能性」　158 Ⅴ　おわりに 159 第8章　J.S.ミルにおける徳と幸福 163 ［水野　俊誠］ Ⅰ　はじめに 164 Ⅱ　徳とは何か 165 Ⅲ　幸福の手段としての徳/一部としての徳 167 Ⅳ　徳の快楽 173 Ⅴ　拡張された快楽主義 181 Ⅵ　おわりに 182 第9章　J.S.ミルの経済思想における 共感と公共性 187 ［前原　直子］ Ⅰ　はじめに 188 Ⅱ　J.S.ミル共感論の基本概念 191 1　「共感」の基本概念と道徳哲学における公共性　191 2　 アダム・スミス、J.ベンサムの共感論とミル共感論　192 Ⅲ　J.S.ミルの共感原理 193 1　『自由論』における〈人間相互間の感情是認としての共感〉　193 2　『自由論』における〈「同胞感情」としての共感〉　196 3　『功利主義論』における〈「同胞感情」としての共感〉　198 4　〈利他的感情（＝公共心）としての共感〉　199 Ⅳ　J.S.ミルの経済思想における共感と公共性 202 1　〈知的道徳的美的エリート〉への共感と社会変革論　202 2　〈利己心の体系＝人間的成長の体系〉における 共感と株式会社論・経営組織論　203 3　〈公共心の体系＝人間愛の体系〉における共感とアソシエーション論　205 Ⅴ　おわりに 209 第10章　アマルティア・センにおける 　J.S.ミルの評価 215 ［朝日　讓治］ Ⅰ　はじめに 216 Ⅱ　センの研究の足跡 217 1　センの生い立ちと教育　217 2　研究者としてのセン　218 3　学際的講義と研究者たちとの交流　219 Ⅲ　センによる現代経済学の建設的批判 220 1　現代経済学の現状　220 2　「定型化された功利主義」批判　221 3　個人と他者　223 （1）「よい暮らし」と「アドバンテージ」　223 （2）「共感」と「コミットメント」　224 4　功利主義的人間観とセン　224 5　経済学と倫理学　225 Ⅳ　社会選択理論とJ.S.ミルの自由 226 1　アロウの不可能性定理　227 2　センの社会選択理論　227 3　自由とセン　229 Ⅴ　ケイパビリティの理論とその応用 231 1　ケイパビリティの萌芽　231 2　ケイパビリティと自由　232 Ⅵ　センとJ.S. ミルの政治体制 233 Ⅶ　おわりに 234 人名索引 240 事項索引 244 執筆者紹介 249