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オリヴィエ・メシアンの教室~作曲家は何を教え、弟子たちは何を学んだのか~

ジャン・ボワヴァン  著

平野 貴俊  翻訳
小鍛冶 邦隆  監修
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価格 \8,800(税込)         

発行年月 2020年11月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 741p
大きさ 22cm
ジャンル 和書/人文科学/芸術/音楽
ISBN 9784865592054
商品コード 1032468069
NDC分類 762.35
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2020年12月3週
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1032468069

著者紹介

ジャン・ボワヴァン(著者):シェルブルック大学教授。1992年より同大学で音楽史を教える。パリ第4大学ソルボンヌで博士論文提出資格(DEA)を取得後、モントリオール大学で音楽学の博士号を取得。ケベックおよびヨーロッパにおける現代音楽のさまざまな歴史的側面に関心を寄せている。『オリヴィエ・メシアンの教室』(パリ、クリスティアン・ブルゴワ、1995)は1995年、フランス演劇・音楽・舞踊批評家組合の最優秀音楽論賞およびフランス学士院アカデミー・デ・ボザールのベルニエ賞を受賞した。国際シンポジウムの参加者としてたびたび招かれ、さまざまな著作(ガーランド〔Garland〕、エイナウディ〔Einaudi〕、アクト・スュッド〔Actes Sud〕、ケベック文化研究協会〔IQRC〕、アシュゲイト〔Ashgate〕、ヴラン〔Vrin〕、シメトリー〔Symétrie〕などから出版されている)や『インターセクションズ』、『シルキュイ:現代音楽(Circuit, musiques contemporaines)』などの雑誌に寄稿している。1999年と2002年にはケベック音楽委員会(Conseil québécois de la m…
平野 貴俊(翻訳):1987年東京生まれ。2010年東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。同大学大学院音楽研究科修士課程、および音楽文化学(音楽学)専攻博士後期課程修了。アカンサス音楽賞および大学院アカンサス音楽賞受賞。日本学術振興会特別研究員(DC1)。フランス政府給費留学生として渡仏、国立社会科学高等研究院(EHESS)博士課程にて、20世紀後半のフランス国営放送が行った音楽活動を研究。サントリーホール サマーフェスティバル、東京シンフォニエッタ定期演奏会などの曲目解説の執筆、翻訳に携わる。『リリ・ブーランジェ・ピアノ曲集』(2015、カワイ出版)を校訂。日本音楽学会、日仏現代音楽協会、日本ケベック学会各会員。
小鍛冶 邦隆(監修):東京藝術大学作曲科在学中より指揮者・山田一雄のアシスタントをつとめ、同大学院をへて、パリ国立高等音楽院作曲科、ピアノ伴奏科でO.メシアン、H.ピュイグ=ロジェほかに、またウィーン国立音楽大学指揮科でO.スウィトナーに学ぶ。自作を含むプログラムで東京都交響楽団を指揮。以後、新日フィル、日フィル、東響、東フィル等を指揮。2003年度東京現代音楽アンサンブルCOmeT公演「室内オーケストラの領域III」にたいして、第3回佐治敬三賞受賞。クセナキス作曲コンクール(パリ)第1位、入野賞、文化庁舞台芸術創作奨励賞、国際現代音楽協会(ISCM)「世界音楽の日々」ほかに入選。著書に『作曲の思想──音楽・知のメモリア』(アルテスパブリッシング)、『作曲の技法──バッハからウェーベルンまで』(音楽之友社)、『楽典──音楽の基礎から和声へ』(共著、アルテスパブリッシング)、訳書に『ケルビーニ 対位法とフーガ講座』(アルテスパブリッシング)、監修書にベルリオーズ/R.シュトラウス『管弦楽法』(音楽之友社)、CDに『ドゥブル-レゾナンス』『マドリガル或いは愛の寓意I-VI』(以上、ALM RECORDS)ほか…

内容

この部屋から、20世紀音楽が生まれた──
古色蒼然たる音楽院の一室で、彼は何を語ったのか。
証言と回想から「伝説のクラス」の全貌が蘇る!

「選ばれし師は開眼させてくれるのです。
 ただ彼がそこにいるということ、
 あるいはその振る舞い、その存在によって、
 あるいは彼個人の厳格さを垣間みせる指摘を通して」
 ──ピエール・ブーレーズ

ブーレーズ、シュトックハウゼン、クセナキス、
アンリ、ミュライユ、グリゼー、ベロフ……
綺羅星のごとき教え子たちを前に、
古色蒼然たる音楽院の一室で、
彼は何を語ったのか──
証言と回想から「伝説のクラス」の全貌が蘇る!

20世紀最大の作曲家のひとりであるオリヴィエ・メシアン(1908–1992)は、類い稀なる教育者でもあり、その教室からはブーレーズ、シュトックハウゼン、クセナキスなど、その後師とともに20世紀音楽を担う綺羅星のごとき大作曲家たちが巣立っていった。

本書は、メシアンが戦時下の1941年──あの《時の終わりのための四重奏曲》を作曲した収容所から解放されたのち──、パリ国立高等音楽院に着任してから、およそ半世紀にわたって力を注いだ音楽教育の全貌を、弟子たちの証言にもとづいて初めて明らかにするとともに、彼らが師にいかに傾倒し、その教えを継承し、あるいは反撥しながら20世紀音楽を切り拓いていったかを跡づける音楽ドキュメンタリーの傑作である。

メシアン自身の音楽観だけでなく、中世・ルネサンス期の音楽からバッハ、ベートーヴェン、ワーグナー、ショパン、ドビュッシー、そしてストラヴィンスキーにいたる過去の音楽を、彼がいかに評価し論じたかを知ることのできる貴重なドキュメントともなっている。

「1940年代の末からその音楽が世界各地で演奏されてきた作曲家が、
 モーツァルトの音楽や鳥の歌ひとつに文字どおりひれ伏している、
 その姿を一目見るだけで、どれほど悲観的な人であっても、
 芸術に対する揺るぎない信頼と芸術のもつ力を確信せざるをえない」
 ──本書「終章」より

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