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「世間教」と日本人の深層意識~みんな一緒でラクがいい~
佐藤直樹
著
発行年月 |
2022年05月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
206p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/心理学/社会心理 |
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ISBN |
9784865813425 |
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商品コード |
1034486119 |
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NDC分類 |
361.4 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2022年06月1週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034486119 |
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著者紹介
佐藤直樹(著者):1951年、宮城県に生まれる。九州大学大学院博士後期課程単位取得退学。英国エジンバラ大学法学部客員研究員、福岡県立大学助教授、九州工業大学教授などを経て、九州工業大学名誉教授。専門は世間学、現代評論、刑事法学。
著書にはコロナ禍で話題となった『同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか』(鴻上尚史との共著、講談社現代新書)、『「世間」の現象学』『犯罪の世間学』(以上、青弓社)、『暴走する「世間」で生きのびるためのお作法』『目くじら社会の人間関係』(以上、講談社+α新書)、『なぜ日本人はとりあえず謝るのか』(PHP新書)、『なぜ日本人は世間と寝たがるのか』(春秋社)、『加害者家族バッシング』(現代書館)などがある。
内容
日本人を動かしているのは「世間教」!
日本人は無宗教といわれるが、じつは「世間」を信仰する「世間教」の信者である。他人に迷惑をかけないよう気遣い、なにかしてもらったらお返しを忘れない。非常時に暴動も略奪も起きず、一致団結して粛々と行動する。こうした日本人のプラスが、マイナス向きに発揮されるとどうなるか。他人を監視し同調圧力をかけるコロナ禍の自粛警察、ルールに従わない者は村八分、つねに見返りを要求し、「出る杭は打たれる」で成功者をねたみ、足の引っ張り合いがはなはだしい。学校の中にも世間教がはびこり、いじめはその典型である。
なぜこうなのか、本書では「世間教」のしくみや構造を、身近な事例で読み解いていく。世間教には4つの教義(お返し・身分制・みんな一緒・呪術性)があり、葬式の後に塩をまくなど、それらは日常深く組み込まれている。キリスト教支配がなかった日本には個人・社会・公共が存在しない。法のルールではなく世間のルールで動いている等々、なるほどとうなずける面白さ。世間はなくならないので、世間教と距離をとってうまくやる方法も提案する。