内容
小説家は、女に、男を。 作家は、小説内では異性に。 統計から見えてくるジェンダーによる偏りをはじめ、 文章のテクニックまでを検証。 ビジネスのトレンドである「統計的思考」を、 小説や文章の世界に応用した画期的な1冊! ハーバード大学統計学部名誉教授 カール・N・モリス推薦! 本書は、偉大な作家の作品についてビックデータ的発想を与えてくれる。 そして、その洞察と統計結果は、私たち自身の文章を磨くことにも役立つだろう。 言葉と数字の世界へようこそ! 1膨大なテキストを解析して数値化。 小説にまつわるさまざまな「ルール」や「思い込み」を検証します。 2取り上げる作品も、古典文学から、ベストセラー小説、ファンフィクション(いわゆる二次創作)までさまざま。 大量のデータベースを用いながら、使われる語彙や表現を統計的に扱うことで、小説についての一般的な言説がデータによって裏切られ、また証明されます。 3作家志望の方はもちろん、小説好きのみなさんならだれでも楽しめます。 ◆「副詞を多用するな」と語ったヘミングウェイは、本当に他の作家より副詞の使用頻度が低いのか? ◆男女で書き方の差に違いは出るのか? ◆小説にはジェンダーの偏りが(かなり)あった! ◆データ解析で覆面作家の正体を暴けるのか?(スティーヴン・キングと変名であるリチャード・バックマンの文章を解析してみると…) ◆一文の単語数がどんどん減少していることが判明! ◆共感覚者だったナボコフは色名を他の作家より多く使っていて、いちばん多用された色は藤色だった。 ◆『ハリーポッター』のヒットで、アメリカの書き手がイギリス的表現を多用するようになった? ◆(ありきたりな)動物の直喩をいちばん使っている作家は、『チャタレイ夫人の恋』のD・H・ロレンスだった。 ◆イギリスとアメリカの官能小説でもっとも差が出る単語。 ◆ニューヨークとテキサスの官能小説でもっとも差が出る単語。 ◆ベストセラー作家は、表紙の20%を名前が占めるようになる。…etc. 目次 まえがき 文学ミステリーを解決した確率関数 統計学による新しい文章分析 文章のさまざまな「ルール」を検証する 1章 控えめに用いなさい 副詞使用率と作品の人気の相関関係 簡潔に書いた作品ほど成功する プロ対アマチュア 2章 彼の書き方、彼女の書き方 男女間の使用単語の差を調べてみよう 「This sentence is written by a woman」(この文は女性が書いたものである)という文は、男性が書いた確率が高…