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私はとんでもない~フランソワーズ・サガン『悲しみよこんにちは』を読む~
土田知則
著
発行年月 |
2023年10月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
196p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/文学/フランス文学 |
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ISBN |
9784867800270 |
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商品コード |
1036827150 |
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NDC分類 |
953.7 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2023年11月3週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1036827150 |
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著者紹介
土田知則(著者):1956年、長野県に生まれる。1987年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。千葉大学名誉教授。専門はフランス文学・文学理論。
著書に、『現代文学理論—テクスト・読み・世界』(共著、新曜社、1996年)、『ポール・ド・マン—言語の不可能性、倫理の可能性』(岩波書店、2012年)、『現代思想のなかのプルースト』(法政大学出版局、2017年)、『ポール・ド・マンの戦争』(彩流社、2018年)、『他者の在処—住野よるの小説世界』(小鳥遊書房、2020年)ほか、訳書に、ショシャナ・フェルマン『狂気と文学的事象』(水声社、1993年)、ポール・ド・マン『読むことのアレゴリー—ルソー、ニーチェ、リルケ、プルーストにおける比喩的言語』(岩波書店、2012年/講談社学術文庫、2022年)、バーバラ・ジョンソン『批評的差異—読むことの現代的修辞に関する試論集』(法政大学出版局、2016年)ほかがある。
内容
「生まれて初めて、この〈私〉が分裂しているように思われた。」
父親と二人だけの自由奔放な生活に割り込んできた
母親代わりの女性を狡知な計画手段で死に追い遣る17歳の女性の物語は、
複雑に揺れ動く途轍もない小説だった!
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刊行から70年経った今でも読み継がれるテクストを精読して、
「悲しみよこんにちは」というタイトルの“ちぐはぐさ”の謎に迫る。
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【目次】
はじめに―複雑に揺れ動く途轍もない小説
1 不在の母親―物語の不可視な中心
2 「大きな子ども」、そして「何よりも可愛く、素晴らしい玩具」
3 「家族の知性」―「教育」に対する対立姿勢
4 セシルとアンヌの対立―その根底深くにあるもの
5 もう一人の「私」―「二重性」の発見
6 反抗と同調の論理―アンヌの平手打ち
7 反抗と妥協の論理―セシルの喫煙
8 小説内演劇?―二重性溢れる演出
9 演技と本気―お芝居と現実の狭間で
10 「悲しみ」とは何か?
おわりに