著者紹介
ボフミル フラバル(著者):チェコの作家(1914-1997)。ミラン・クンデラ、ヨゼフ・シュクヴォレツキーと共に、二十世紀後半のチェコ文学の三羽烏と目されている。モラヴィア地方の町ブルノに生まれ、プラハ・カレル大学で法学を修めたのち、様々な仕事をしながら創作を続けた。共産党政権時代には検閲が厳しく、作品の多くがタイプ印刷の地下出版や外国の亡命出版社で出版された。代表作は、本書『あまりにも騒がしい孤独』のほか、『断髪式』(1973)、『僕はイギリス国王の給仕をした』(1975)など。映画化された作品も多く、イジー・メンツル監督による『つながれたヒバリ』(1990年度ベルリン国際映画祭金熊賞)、『僕はイギリス国王の給仕をした』(2007年度ベルリン国際映画祭国際評論家賞)などがある。
石川 達夫(翻訳):1956年東京生まれ。東京大学文学部卒業。プラハ・カレル大学留学の後、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。
現在、神戸大学大学院国際文化学研究科教授。スラヴ文化論専攻。
著書に、『マサリクとチェコの精神』(成文社、サントリー学芸賞および木村彰一賞)、『黄金のプラハ』(平凡社)、『プラハ歴史散策』(講談社+α新書)、『チェコ語初級』『チェコ語中級』(大学書林)、『チェコ語CD入り』(朝日出版社、共著)など。
訳書に、チャペック『マサリクとの対話』、『チャペック小説選集』第1・2・6巻(『受難像』『苦悩に満ちた物語』『外典』)、マサリク『ロシアとヨーロッパ』全3巻(Ⅱ・Ⅲは共訳)(以上、成文社)、パトチカ『歴史哲学についての異端的論考』(みすず書房)、『チャペックの犬と猫のお話』(河出文庫)などがある。