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人文学のためのテキストデータ構築入門~TEIガイドラインに準拠した取り組みにむけて~

石田 友梨, 大向 一輝, 小風 綾乃, 永崎 研宣, 宮川 創, 渡邉 要一郎  著

一般財団法人人文情報学研究所  監修
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価格 \3,300(税込)         

発行年月 2022年07月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 421p
大きさ 26cm
ジャンル 和書/総記/総記/知識・学問・学術
ISBN 9784909658845
商品コード 1034786272
NDC分類 002.7
基本件名 人文科学-データ処理
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2022年09月1週
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034786272

著者紹介

石田 友梨(著者):岡山大学学術研究院社会文化科学学域助教(特任)。論文に「18世紀インドにおけるカリフ制社会論―イスラーム改革思想家シャー・ワリーウッラーの『究極のアッラーの明証』より―」(『アジア太平洋討究』25、2015年、49–68頁)、「インドにおけるイスラーム神秘主義の霊魂論―シャー・ワリーウッラー・ディフラウィーを例に―」(International Journal of the Asian Philosophical Association, Vol. 9, No.1, 2016, pp. 111–131)、「イスラーム研究におけるデジタル・ヒューマニティーズの活用に向けて―シャー・ワリーウッラー『ハラマインの師たちの瞳孔』に基づく一七–一八世紀ハラマインの学者ネットワーク分析―」(『イスラーム地域研究ジャーナル』8、2016年、25–36頁)など。
大向 一輝(著者):1977年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科准教授。著書に『ウェブがわかる本』(岩波書店、2007年)、『ウェブらしさを考える本』(丸善出版、2012年、共著)、論文に「オープンサイエンスと研究データ共有」(『心理学評論』61-1、2018年)など。
小風 綾乃(著者):お茶の水女子大学院博士後期課程、日本学術振興会特別研究員(DC2)(近世フランス史)
[著書・論文]「摂政期のフランス王権とパリ王立科学アカデミー ―1716年の会員制度改定を中心に―」(『人間文化創成科学論叢』21、2019年)、「18世紀パリ王立科学アカデミー集会の出席会員分析に向けたデータ構築と可視化」(『第123回人文科学とコンピュータ研究会発表会予稿』第2020-CH-123巻3号、2020年)など。
永崎 研宣(著者):1971年生まれ。一般財団法人人文情報学研究所主席研究員。筑波大学大学院博士課程哲学・思想研究科単位取得退学。博士(関西大学・文化交渉学)。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所COE研究員、山口県立大学国際文化学部助教授等を経て一般財団法人人文情報学研究所の設立に参画。これまで各地の大学研究機関で文化資料のデジタル化と応用についての研究支援活動を行ってきた。学会関連活動としては、情報処理学会論文誌編集委員、日本印度学仏教学会常務委員情報担当、日本デジタル・ヒューマニティーズ学会議長、TEI Consortium理事等がある。著書に『文科系のための情報発信リテラシー』(東京電機大学出版局、2004年)、『日本の文化をデジタル世界に伝える』(樹村房、2019年)など。
宮川 創(著者):1989年生まれ。人間文化研究機構国立国語研究所研究系テニュアトラック助教。ゲッティンゲン大学エジプト学コプト学専修博士課程修了。Dokter der Philosophie(Dr.phil.: 哲学博士)。ドイツ研究振興協会特別研究領域研究員、関西大学アジア・オープン・リサーチセンターPD、京都大学大学院文学研究科助教を経て現職。論文に、'Optical Character Recognition of Typeset Coptic Text with Neural Networks'(筆頭著者、Digital Scholarship in the Humanities 34, Suppl. 1、2019年)、「ローマ・ビザンツ期エジプトのデジタルヒストリー:コプト語著述家・アトリペのシェヌーテを中心に」(『西洋史学』270、2020年)、「コプト教父・アトリペのシェヌーテによる古代のコプト語訳聖書からの引用」(『東方キリスト教世界研究』5、2021年)など。
渡邉 要一郎(著者):東京大学史料編纂所特任研究員(仏教学)
[著書・論文]「Saddanītiにおける文法学の位置づけ」(『インド哲学仏教学研究』26、2018年、35–46頁)、渡邉要一郎・永﨑研宣・朴賢珍・王一凡・村瀬友洋・渡邉眞儀・大向一輝・下田正弘「大正新脩大蔵経の構造的記述に向けて」(『じんもんこん2020論文集』、61–66頁)など。
一般財団法人人文情報学研究所(監修):2010年、SAT大蔵経テキストデータベースの運用を支援しつつ、これを基礎とする仏教学のためのデジタル研究環境構築を目指し、人文情報学的知見を開発して人文知の宝庫である仏教の研究を推進し、さらに、これをとおして人文学全体を振興するとともに、広く人類精神文化の発展に寄与する目的をもって設立された研究所。仏教経典研究部門、仏教写本研究部門、人文情報学研究部門の三部門を擁する。これらの各部門における研究活動に加えて、2011年より月刊の無料メールマガジン『人文情報学月報』を発行し、日本デジタル・ヒューマニティーズ学会の事務局を引き受ける等、人文情報学に関わる情報共有と連携を重点事項の一つと位置づけて取り組みを続けている。ハンブルク大学、国文学研究資料館等と連携協定を結んでいる。
東京都文京区本郷5-26-4-11F TEL:03-6801-8411 FAX:03-6801-8412
https://www.dhii.jp/

内容

より効果的にテキストデータを蓄積・共有し、広く世界につなげるために、人文学研究においてテキストデータはこれからどう作っていけばいいのか。
私たちの読みを残し、共有し、たどれるようにする、あるいはどう読んだかを次世代に継承するためには、どういう処理や方法が必要なのか。
今後の人文学研究にとって必須のテキストデータ構築の方法を、丁寧に解説、紹介していく書です。

欧米ではすでに、こういったことに1980年代から取り組んできており、TEI(Text Encoding Initiative)ガイドラインという形でルールを共有してきましたが、日本では文字の扱いなどで難しい部分もあり、導入が遅れていました。しかし近年状況が劇的に変化しつつあります。

本書では、今後の人文学のための、より広い世界につながっていけるようにするためのテキストデータの構築手法を、全4部構成でレクチャーします。第1部ではテキストデータの構築に関する概要とこれまでの日本での動向、第2部は、テキストデータ構築のための実践、第3部、4部はテキストデータ構築やその利活用に関する事例を紹介します。
特に実践編では、実際使用するソフトウェアについての紹介とチュートリアルを提供するなど、具体的に紹介し実践的に作られています。ぜひ本書をガイドに、自身のテキストデータを扱ってみて下さい。現時点で考え得る実現可能かつ有用性の高いテキストデータ構築の手法を提示しています。実践演習として「漱石書簡を用いたTEIによるテキスト構造化入門」も掲載。

事例も豊富に紹介しています。古代から近代、日本や中国、中東、欧州までと、広範囲におよぶうえ、仏典の一大叢書である大正新脩大藏経に対するTEIガイドライン準拠のための構造化を組織的に推進しているSAT大蔵経データベース研究会の取り組みも紹介しました。

これからの人文学研究のために、必携の書です。

執筆は、石田友梨/大向一輝/小風綾乃/永﨑研宣/宮川 創/渡邉要一郞/井上さやか/井野雅文/王 一凡/岡田一祐/小川 潤/片倉峻平/金 甫榮/小風尚樹/佐久間祐惟/左藤仁宏/中村 覚/南 亮一/矢島正豊。

【…ただいろいろなデータをテキストに書き込んでいくだけでは、そのデータをうまく読み取ることも、より広い観点から活用することも十分にはできない。それが深くなればなるほど困難さも増していく。そこで、何らかのルールに基づいてデータを構築していくことが有力な選択肢となる。欧米の先進国では、これに1980年代から取り組んできており、TEI(Text Encoding Initiative)ガイドラインという形でルールを共有し、それに基づいてすでに相当の蓄積をなしている。欧米に比べ、日本では文字の扱い等に困難さを抱えていたこともあり、そのような習慣が根付くことに時間がかかり、その一方で、欧米で作られたルール…

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