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羊たちの沈黙は、なぜ続くのか?~私たちの社会と生活を破壊するエリート民主政治と新自由主義~

ライナー・マウスフェルト  著

長谷川圭, 鄭基成  翻訳
 品切
       
価格 \3,300(税込)         

発行年月 2022年11月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 408p
大きさ 21cm
ジャンル 和書/社会科学/政治学/政治思想史・政治理論
ISBN 9784990969646
商品コード 1035646427
NDC分類 313.7
基本件名 民主政治
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2023年02月1週
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1035646427

著者紹介

ライナー・マウスフェルト(著者):一九四九年生まれ。ドイツ、キール大学名誉教授。知覚と認知心理学が専門。政治・社会問題に関する研究を通じて、新自由主義イデオロギー、デモクラシー(民主政治)の権威主義統制国家制への転換、世論形成とショックドクトリンの心理操作の仕組みなどについての著作多数。講演活動にも注力しており、なかでも『世論とデモクラシーはいかに操作されているか?』と『権力エリートは民衆を恐れている』は数十万人の聴衆を集めた。
長谷川圭(翻訳):高知大学卒業後、ドイツのイエナ大学でドイツ語と英語の文法理論を専攻し、一九九九年に修士号取得。同大学での講師職を経たあと、翻訳家および日本語教師として独立。訳書に『樹木たちの知られざる生活』(早川書房)、『カテゴリーキング Airbnb、Google、Uberはなぜ世界のトップに立てたのか』(集英社)、『「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実』(角川書店)、『ポール・ゲティの大富豪になる方法』(パンローリング)、『メイク・ザット・チェンジ』(日曜社、共訳)、『ヨーゼフ・ロート、ウクライナ・ロシア紀行』(日曜社)などがある。
鄭基成(翻訳):上智大学言語学専攻博士課程単位取得退学、ルール大学ボーフム学術博士。茨城大学名誉教授。訳書に『メイク・ザット・チェンジ』(日曜社、共訳)、『スターウォーカー』(日曜社)、『コロナパンデミックは、本当か?』(日曜社)、『計画されたコロナパンデミック』(成甲書房、共訳)がある。

内容

新自由主義資本主義が支配するエリート民主政治の行き着く先は、私たちの社会と生活の破壊だ。民主政治と自由。この二つの言葉は、私たちの社会にとって、とてつもなく大きな約束を意味し、その実現のために途方もないエネルギーを解き放つ力を持つ。しかし、かつてこの二つの言葉に込められていた人々の希望は、もはや影も形も残っていない。いったい何があったのだろうか? いまだかつて、この二つの言葉ほど、大きな希望が託されながら、社会にとって惨たらしいことに、本来の意味が骨抜きにされ、改竄され、乱用され、その本来の意味に触発されて考え行動を起こした人々を抑圧するための手段として転用されたものは、ほかにない。
「民主政治」と言いながら、現実の世界では、経済と政治のエリートたちが、選挙という形をとりながら、権力を独占している。そこでは社会の中心をなす経済が民主的なコントロール下で運営されず、また説明責任もない。その結果、我々の生活に直接関わってくる社会組織の大部分が民主政治の手の届かない場所にあるのだ。一方の「自由」は、今ではもっぱら経済的強者の自由を意味するようになった。
オーウェルさながらのこの転意のおかげで、これら二つの言葉は、『歴史に残る誤用単語辞典』のなかでも特別な位置を占めることになった。この二つの言葉がもたらす毒によって、人道的な社会を築き、暴力を抑えるという私たちの文明に対する希望は混乱し、濁り、分解され、集合的記憶からほぼ完全に消し去られてしまった。これら二つの言葉に結びついていた希望が文明社会から失われてしまったために、今の私たちには現行の権力構造に取って代わるべき魅力的で人道的な代替案を政治的に表明するのが難しい。いやそれどころか、それらを考えることすら困難になってしまった。
教育とメディアによる教化が、本当の権力を不可視に、社会を権威主義と全体主義に、民衆を従順な羊たちに変えた人心教化プログラムを解き明かす。新自由主義イデオロギーの本質を明らかにし、沈黙を続ける羊たちに覚醒と自己変革を促す注目のベストセラー。本邦初訳。

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