5巻組の本書は、国際的に著名な専門家によって執筆されたおよそ125の論文を集成しており、音韻論という分野における包括的なレファレンスとなっています。本書は、音韻論の専門家や言語学者が活用できるよう、理論的にバランスの取れた論稿を収録しており、音韻論の多様な研究方法と方法論について説明しています。これまで刊行されてきた音韻論に関するハンドブックやレファレンス集とは異なり、本書では、理論的な洞察よりも実証的な事実に重点が置かれています。音韻論に関する現象に関して新たな理論を構築しようとする際に、本書に収録された関連する事実と洞察は大変有益なものとなるでしょう。
今後の音韻論の理論の試金石となるべく刊行される本書を、同分野に関心をもつあらゆる人々にお薦めいたします。