連邦取引委員会、最高裁判所をはじめとする連邦裁判所によって頻繁に引用されている米国反トラスト法の最も権威ある文献。事業決定の際に潜在する反トラスト法上のリスクについて市場における具体的事例を挙げて綿密に分析し、実際の案件において直接適用できる諸原則を明らかにしています。
【主な内容】
第１部　米国政治経済システムにおける反トラストの諸論点
反トラスト法とその他連邦法・政府規則の関係／虚偽の申立／連邦免責規定／反トラスト法の管轄域／反トラスト諸法規の関係／制裁と責任／陪審審理と非陪審審理／既判力、争点効、出訴期限法／外国法との関連事項／エクイティ上の救済と損害賠償訴訟／私人による訴追／原告の当事者適格／損害の測定と理論／反トラストのマクロ経済学、等
第２部　市場構造と市場に影響を与える諸行為
市場支配力と市場の定義／独占行為に関する分析と特定の排除行為／垂直・水平・多角的合併／知的財産権の濫用／価格設定に関する様々な戦略／垂直的統合／市場支配力と行為の組合せに関する分析／部分的事業取得／知的財産権やその他の資産取得／取締役の兼任、等
第３部　水平的・垂直的取引制限に関する契約類型
シャーマン法、FTC法、クレイトン法下での共謀・合意・契約の概念／合理性の原則と当然違法／ブランド間競争を制限する垂直的取引制限契約／抱き合わせ／排他的取引／水平的取引制限／全量販売契約・価格協定／知的財産権に関する水平的協定／合弁事業／共同取引拒絶、等
第４部　補足的な反トラスト規定
ロビンソン・パットマン法の買手段階の規定／価格差別／売手段階の競争と買手段階の競争における権利侵害／抗弁と免責／州反トラスト法、等