内容
過去はどのような音が響き、どのような臭いが漂っていたのでしょうか。人々は何を口にし、何を目にしていたのでしょうか。これらの感覚を通じて人々はどのように世界をみていたのでしょうか。こうした問いは、ますます歴史家たちの関心の的になっています。本書は時代ごとに包括的にアプローチしながら西洋文明の知覚を探究し、古代から現代にいたるまで、知覚を幅広く理解することを可能にします。本書は、芸術や文学における知覚の表象や、ジェンダーや階級、物質文化の審美的側面、宗教的感覚、医療などと知覚との関係を取り上げます。このような研究から、人々の経験に大きく関わり、世界観の確立につながった知覚や価値観について理解することができるでしょう。Peter Burke, Alain Corbin, Anthony Wallace-Hadrill, Chris Woolgarといった著名な学者によって執筆された本書は、過去を理解する新たな出発点を提供します。