内容
◆本書の増補改訂について限られた実習期間のなかで,精神看護学の核心に迫るための1冊として,精神看護学実習ではもちろんのこと,臨床の新人教育でも多くの支持・活用をいただいていた『必携!精神看護学実習ポケットブック』の増補版が刊行されました。今回の増補改訂では,多様化する精神科臨床に対応すべく新たに4つの事例を追加。また,近年の法律・制度改正や新薬の登場,そして「入院中心から地域での支援へ」という流れを受け,患者さんが退院後に利用するであろう社会資源などの解説も資料として新たに加えました。精神科医療をめぐる時代の変化に対応しつつ,変わることのない精神看護学のエッセンスをギュッと詰め込んだ本書は,精神科看護を志す,すべてのビギナーにとって必携の書です!◆本書の構成第1部は,ペプロウのモデルにもとづく看護過程の展開に問題志向型の看護過程(「アセスメント」「診断」「計画」「介入」「評価」)が組み込まれた構成となっています。第2部では,刻々と変化する臨床において,どのように看護計画は立てられ,時に修正が加えられ,展開されていくのか。精神看護学実習で実際に遭遇する場面をもとに紹介しています。第3部では,「精神科看護の基礎知識」として,(精神科で)よく見られる症状,よく使われるカルテ用語・向精神薬,そして患者さんの退院後の生活を支える仕組みを資料としてまとめています。“実習中にその場ですぐに役立つこと”を意識した構成となっているため,必ずしも前から読み進める必要はなく,巻頭の「早引きインデックス」や巻末の索引などを利用すれば,その時々に必要な情報を素早く取り出せるように工夫しています。