内容
人の「行為」や「生き方」は情報処理論や認知科学で説明できるものではない。「文化」に生きる人間は,その文化に根ざす「意味」とのたえざるかかわりにおいて「自己の物語」を紡ぎだしていく。つねに人間研究のあるべき姿を探求しつづけてきたブルーナーが21世紀への希望を<意味の復権>に託した。ナラティヴにかんする研究がさかんになっている現在,ますます古典的名著としての価値が高まっているブルーナーの主著を,装いを新たに刊行する。(原書 Jerome Bruner, Acts of Meaning, Harvard University Press, 1990.)