Arrigo, Bruce A.（編者）：University of North Carolina, Charlotte, USA

NSAが世界中の通話を傍聴していたとエドワード・スノーデンが暴露したことにより、監視に関する話題がメディアを賑わしましたが、国家による市民の監視は何世紀にもわたって行われてきました。新たな技術が用いられている現在、監視は加速度的に進化し、今では何らかの形で観察されたり記録されたりされることなく外出することが難しくなりました。スノーデンの暴露によって明らかにされた政治目的による監視やセキュリティ監視に加え、会社内の監視についても考えてみてください。オフィスに入室する際のID認証は全て記録されています。インターネットアクセスへの監視は言うまでもありません。あるいは経済的な監視はどうでしょう。オンライン上やクレジットカードを利用した購入は記録されており、スーパーマーケットに行った際はそのことが録画されています。料金所を通過する際にはナンバープレートが記録されます。ただ単純に通りを歩くだけでもあなたの映像が繰り返し記録されます。これらの監視はどこに始まりがあり、どこで終わるのでしょうか？
本書は、個人から政治、経済、法律に関するものまで社会組織のあらゆるレベルにおいて、現代社会が機能する上で監視がいかに必要不可欠なものとなったか、そして監視がいかに我々のセキュリティとプライバシーに影響しているかを解説しています。

主な特徴として以下の項目が収録されています。
・この分野を代表する世界中の研究者による約600の署名論文
・各論文は参考文献や相互参照により締めくくられ、ある題目を調査するにあたっての指針を学生に提供
・幅広いテーマにより収録項目を整理した読者案内