今日では散逸、あるいは閲覧困難な宋版・元版禅籍の本文・形態を伝える五山版禅籍の善本を各地から一堂に集成、影印版とし、編者による詳細な解題を付して刊行する。本叢刊の刊行により、禅籍本文研究・禅学の思想研究の一助とすると同時に、日本中世の禅学の学問体系、出版文化の系譜の究明に寄与する。仏教・文学・歴史等関連各分野の研究者に必携の重要資料として提供する。第6巻は＜語録1＞として、少室六門（六地蔵寺）・達磨三論（駒澤大）・六祖壇経（興聖寺旧蔵/椎名先生蔵複製本）・禅源諸詮集都序（大英図）・黄檗山断際禅師伝心法要（大東急）・鎮州臨済慧照禅師語録（内閣文庫）・雲門匡真禅師広録（大東急）・開福寧禅師語録（書陵部）・仏果圜悟真覚禅師心要（大東急）・虎丘隆和尚語録（天理）・応庵和尚語録（国会）・密庵和尚語録（国会）・松源和尚語録（天理）・破庵語録（国会）・曹源和尚語録（両足院）・運庵和尚語録（国会）を収録。本巻収録の「少室六門」は五山版の弧本にして影印初公開、「六祖壇経」は複製ながら珍品である。