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メタル建築史~もうひとつの近代建築史~(SD選書 268)
難波 和彦
著
発行年月 |
2016年11月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
256p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/理工学/建築学/各地の建築、建築様式 |
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ISBN |
9784306052680 |
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商品コード |
1021972853 |
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NDC分類 |
523.06 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2016年12月2週 |
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書評掲載誌 |
朝日新聞 2017/01/15 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1021972853 |
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著者紹介
難波 和彦(著者):1947年大阪生まれ。東京大学大学院博士課程修了。工学博士。建築家、東京大学名誉教授。難波和彦+界工作舎代表。主著に「戦後モダニズム建築の極北」「新しい住宅の世界」など。
内容
技術史から見たモダニズム建築。材料と構法からエネルギー設備、建築類型から形態と空間に至る、総合的な建築デザイン思想を解析。
メタル建築とは、金属を積極的にデザインにとり入れた建築のことをいう。近代建築を生み出した材料はコンクリート、鉄、ガラスだといわれているが、本論ではそのうちの鉄に焦点を当てることになる。メタル建築の主流が鉄骨建築であることはいうまでもない。しかし鉄には鋳鉄、錬鉄、鋼鉄、高張力鋼などさまざまな種類があるし、鉄以外にもアルミニウム、亜鉛、鉛、錫、チタンといった金属が建築材料として使われている。さらに近代建築では金属は主構造だけでなく内外装仕上げ、建具、設備機械類にも使われてきた。本論ではメタル建築をそうした多様な金属を使った建築の総称としてとらえることにする。……
モダニズムの建築デザインがテクノロジーや機能に表現の根拠を求めたのは、それまでの建築が様式によってがんじがらめになっていたからだった。しかしモダニズムの建築デザインは形態システムそのものを捨てたわけではない。それは意識の上のテクノロジーと機能に隠れて、機械のイメージとなって無意識のなかに忍び込んだ。形態システムをはっきりと意識化したコルビュジエはその意味でモダニズムを超えている。
イズムはいつも意識の上にあるものだけにとらわれる。そしてその反動が意識の否定となって現れる。それがインダストリアル・ヴァナキュラー礼賛である。しかし意識を否定してもテクノロジー自体が透明になるわけではない。抑圧された形態システムは無意識のイメージとなって表現の隙間に滑り込んでくる。それによって生み出されるのはテクノロジーと機能の露出ではなく、むしろその神秘化と曖昧化である。