本書は、データ収集からデータ分析、定性的から定量的、古典的手法から現代的アプローチ（例えば、心理生理学に基づく測定や潜在的連合テスト、ビッグデータ分析）まで全てのコミュニケーション研究手法をカバーしています。本書では、他の分野で開発されたものの、コミュニケーション分野の研究者にとっても有益な、新たな上級手法や測定ツールを紹介しています。また、世界中の研究者による研究成果を取り上げています。
コミュニケーション分野には、ほかの社会科学分野（例えば、社会学や人類学、言語学、経営学、哲学）で使用されている手法と共通するものはあるものの、研究者が日常の仕事において対処すべき特定の研究課題やその設定方法があります。このことを反映して、本書はコミュニケーション研究の手法に特化して取り扱っています。内容は3つの包括的なパート（実証研究の基礎、データ収集の方法、データ分析の手法）に整理されています。
目標とカバーする範囲に類を見ない本書は、以下の内容を網羅しています。
・グローバルな編集チームによるこの分野の主要な研究課題
・他の社会科学分野との学際的な関わり合い
・定性的・定量的手法、並びに古典的手法と現代的なアプローチ
・最先端の研究で使用されている、基礎的・基本的・上級手法
学生と研究者は、分野を俯瞰したり、重要な用語を解説したり、現在の議論や課題を指し示すような、信頼があり包括的な資料を必要としています。これらの要求に適う本書は、コミュニケーション分野を専攻する学生とともに、当該研究と関係を持たない研究者にとっても重要な文献として評価されるでしょう。