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対論「炎上」日本のメカニズム(文春新書 1128)

佐藤 健志, 藤井 聡  著

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価格 \1,012(税込)         

発行年月 2017年06月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 232p
大きさ 18cm
ジャンル 和書/人文科学/心理学/社会心理
ISBN 9784166611287
商品コード 1024819565
NDC分類 361.44
基本件名 集合行動
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2017年07月5週
書評掲載誌 東京・中日新聞 2017/07/02、読売新聞 2017/07/30
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1024819565

内容

2000年代に入ってすっかりおなじみになった「炎上」という言葉。ネットで不用意な発言や写真をアップした人に対して、集中豪雨的に批判、非難が殺到するさまを、炎が燃え広がることにたとえたものだが、これはネットの専売特許ではない。
たとえば、小泉劇場と呼ばれた、小泉純一郎元総理の政治手法そのものが、社会を炎上させるものだった。そして今、小池百合子都知事やドナルド・トランプ米大統領が巻き起こす小池劇場、トランプ劇場も、社会の炎上の一形態に他ならない。
「人々の中にたまった情念が、何らかの大義名分を媒介として『天下公認の正義』のごとく認定されることにより、爆発的な形で発散され、その発散が社会的にどんどん広がってゆく現象」を炎上の定義とするならば、炎上はどこにでも生じる。
本書は、佐藤健志さんと藤井聡さんがそれぞれの炎上論を論じ、最終章で、対談によって炎上をコントロールする方法を探るという「対論」のスタイルを採用。
佐藤さんは、ジャン・アヌイの演劇論を軸に、炎上のメカニズムを論じ、藤井さんは、自身が炎上に巻き込まれた豊洲移転問題や「大阪都構想」問題を中心に、炎上が公益を毀損する危うさを論じる。
対談では、そんな厄介な炎上をいかにしてコントロールし、封じ込めるかについて、大胆な提案を行う。炎上形態のひとつとして論じられるヒットアニメ『進撃の巨人』『魔法少女まどか☆マギカ』についての考察は秀逸。
「人々の中にたまった情念」が増大していくこんにち、炎上はどこにでも起こりうる事象になっている。これと付き合わないで生きていく手段はない。ならば、本書を読んで、高らかにこう叫ぼうではないか。

炎よ、われと共に歩め!

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