丸善のおすすめ度
昔話の戦略思考(日経プレミアシリーズ 343)
梶井 厚志
著
発行年月 |
2017年06月 |
---|
|
|
言語 |
日本語 |
---|
媒体 |
冊子 |
---|
|
|
ページ数/巻数 |
228p |
---|
大きさ |
18cm |
---|
|
ジャンル |
和書/社会科学/経済学/経済学説・経済思想 |
---|
|
|
ISBN |
9784532263430 |
---|
|
商品コード |
1024823090 |
---|
NDC分類 |
331.04 |
---|
|
|
本の性格 |
学生用 |
---|
|
新刊案内掲載月 |
2017年07月4週 |
---|
|
商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1024823090 |
---|
著者紹介
梶井 厚志(著者):1963年生まれ。ハーバード大学Ph.D.(経済学)。京都大学経済研究所教授。著書に「戦略的思考の技術」「コトバの戦略的思考」など。
内容
〇日本古来から読まれてきた物語、もしくは江戸時代に成立したとされる落語。これらには人間の行動心理が深く刻まれており、陥りやすい失敗談なども多く含むため、教訓とすべきことから、長きにわたって読まれ、また語り継がれてきた。これを経済学的思考で読み解くとどうなるか、を体現したのが本書である。〇経済学的思考では、順を追って思考を体系化するため、これまで「なんとなくいい話」と思っていたものも、しっかりした形で読者の心に沁みわたり、かつ定着する。それが本書のねらいでもある。〇著者の梶井氏は『戦略的思考の技術--ゲーム理論を実践する』(2002年刊行)がヒットに。ゲーム理論での行動パターンを「戦略的思考」と位置づけ、数式を使わずに解説、また教養に富んだ執筆には定評がある。〇経済学的思考で読むと、古来から理解されてきた物語も、違った視点になるものもあって面白い。「こぶとり爺さん」はこぶを取ってもらった爺さんを真似て、鬼の前で踊りに行った別の爺さんが、逆にこぶをつけられてしまうというストーリーだが、実は前者が良人で後者が悪人とは決めつけられない。両人とも「欲深い」という意味では同じ。この話の要点は善悪にあるのではなく、下手な踊りをして鬼を怒らせた、自分の技量を理解していなかった後者の爺さんの戦略ミス、と断ずるなど。新たな発見の多い本になっている。