丸善のおすすめ度
眼差しの世界~視覚社会学の展開~
北澤 裕
著
発行年月 |
2017年07月 |
---|
|
|
言語 |
日本語 |
---|
媒体 |
冊子 |
---|
|
|
ページ数/巻数 |
11p,402p |
---|
大きさ |
21cm |
---|
|
ジャンル |
和書/社会科学/社会学/社会組織・社会集団 |
---|
|
|
ISBN |
9784862512352 |
---|
|
商品コード |
1024947003 |
---|
NDC分類 |
361.04 |
---|
|
|
本の性格 |
学術書 |
---|
|
新刊案内掲載月 |
2017年08月2週 |
---|
|
商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1024947003 |
---|
著者紹介
北澤 裕(著者):早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程修了。博士(文学)
早稲田大学教育・総合科学学術院教授
専門 現代社会論、視覚文化論、視覚社会学
<主な著書>
『風景の意味 − 理性と感性 −』(共著:三和書籍 2007年)、『視覚とヴァーチャルな世界 − コロンブスからポストヒューマンへ − 』(単著:世界思想社 2005年)、『市民社会と批判的公共性』(共著:文眞堂 2003年)、『クロニクル社会学』(共著:有斐閣 1997年)、『ライフスタイルと社会構造』(共編著:日本評論社 1996年)など
<訳書>
『会話分析の手法』(共訳:マルジュ社 1999年)など
内容
各章の内容を簡単に要約すると、見ることの構成的な意義は何を見るのかによって異なってくる。したがって、第一章では「イメージ」を見ることに焦点を合わせ、現実とは既成の事柄ではなくイメージを見ることによって構成されるという点を、イメージの現実からの遠のきと呼び戻しという動的特性、およびイメージが含み持つレトリックの役割、さらにはイメージを見ることと、本物とか真正なこととはいかなる関係に置かれているのかを考慮に入れながら検討している。
次の二つの章は、イメージから「現実」を見ることに論点を移行させ、現実での身体視覚的な移動が何をするのかを問うている
続く三つの章では、一般抽象的なイメージや現実ではなく、「身振り」、「フィギュア」、「フェティッシュ」という個別特殊な事柄に視点を移し、これらを見ることの意義を追って行く。
次の第七章は、前章の効果といった見ることの因果連関を拡張し、見ることによる対象の「接続統合」について触れている。
最後の第八章では、従来の物語的自己の概念に替え、視の移動により顕現するニューラル・パターンを「挿話的自己」として立て、ニューロ・サイエンスとニューロ・フィロソフィーが唱える自己と世界との「一元論」を援用することで、内的な自己と外的な社会や世界を対立的に二分化する「二元論」を打ち消し、見ることは自己、社会、世界を相互に浸透、内属させて共に同時に同一のものとして構成することを示し、全体の内容の補強を行っている。