内容
プラトンによって歪められたソクラテスの姿。しかし、これまで重要視されてこなかったクセノポンの著作には、哲学の祖の実像がいきいきと描かれていた。クセノポンの『ソクラテスの思い出』『饗宴』『家政』、そしてプラトンの作品ではめずらしくソクラテスの肉声を伝えると思われる『ソクラテスの弁明』を加えて、重要箇所を翻訳し、丁寧な註釈を加えつつ、その記述のなかから真実のソクラテスの思想と人となりを発掘。善美を求め、人の知の限界を悟り、はたまた宴会の最中に突然歌いだすソクラテス。現代に生きていたらきっとラジオ体操が好きだったろうソクラテス。あなたはこの本で、ほんとうのソクラテスに出会う!