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官僚制のユートピア~テクノロジー、構造的愚かさ、リベラリズムの鉄則~
デヴィッド・グレーバー
著
酒井 隆史
翻訳
発行年月 |
2017年12月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
3p,380p |
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大きさ |
20cm |
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ジャンル |
和書/社会科学/政治学/現代政治・行政学 |
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ISBN |
9784753103430 |
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商品コード |
1026183515 |
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NDC分類 |
317 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2018年01月3週 |
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書評掲載誌 |
朝日新聞 2018/05/12 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1026183515 |
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著者紹介
デヴィッド・グレーバー(著者):1961年ニューヨーク生まれ。文化人類学者、アクティヴィスト。ロンドン・スクール・オブ・エコノミックス人類学教授。著書に「アナーキスト人類学のための断章」など。
内容
本書の分析対象は、「規制緩和」と総称される現代社会そのものである。翻訳のうえで「ルール」を官僚制としたのは、全く同じことは私企業ではマネージメントといわれており、その性格はかつての官僚制と全く同じことを意味しているためである。 官僚制についての短いサーヴェイに続いて、政府による経済介入の縮小政策は、むしろより多くの規制、官僚、警察官を生みだすという「リベラリズムの鉄則」が描かれる。そして自由な市場経済を維持するためには、ルイ14世風の絶対主義の数千倍のお役所仕事が必要になるという逆説が指摘される。 この逆説のために〈自由〉や〈合理〉という基本的観念が揺らぎ、コラボだのグループワークだの自己点検、自己評価、創発性といった「クリエイティヴ」な売りに自ら演ずることを強要される。日常における自らの立ち位置が不明瞭となり、自己責任ばかりが強調される雰囲気が醸し出される。 本書は社会制度から自由などの基本的概念、日常の感情世界にいたるまで、不定期労働者が創生される土壌を人類学する基本図書である。