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オッペケペー節と明治(文春新書 1155)

永嶺 重敏  著

 品切
       
価格 \968(税込)         

発行年月 2018年01月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 223p
大きさ 18cm
ジャンル 和書/人文科学/芸術/音楽
ISBN 9784166611553
商品コード 1026634997
NDC分類 767.8
基本件名 流行歌-歴史
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2018年02月4週
書評掲載誌 読売新聞 2018/02/25、日本経済新聞 2018/03/31
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1026634997

内容

なにが文明開化だYO! 金持ちにNO!
明治二十年代に日本中で大ブームを巻き起こしたラップの元祖とでもいうべき歌「オッペケペー節」の謎を追って、近代がはじまった日本へタイムスリップ!

明治二四、五年ごろ、日本中の人々が口ずさんでいた「オッペケペー節」。
七五調の歌詞の途中や末尾に「オッペケペッポー、ペッポーポー」という囃子ことばが入るスタイルの歌だ。
ひょうきんな言葉の響きとは裏腹に、その歌詞には「心に自由の種を蒔け」「洋語をならふて開化ぶり」など、政治的なメッセージや、鋭い批判、風刺があふれていた。
これが文明開化の荒波に翻弄されていた当時の民衆の心をつかむ。

流行の発信源は、政治活動家から落語家に転身し、のちに演劇人として名をなした川上音二郎。テレビやラジオはおろか、レコードもない時代に、全国津々浦々まで広まり、明治期最大の流行歌の一つとなった。

この歌が流行した明治二〇年代は、あらゆる面で日本に近代が訪れていた。
大日本帝国憲法が公布されて、最初の総選挙が実施され、最初の議会が開かれた。議会政治の幕開けである。
東海道線の新橋-神戸間が開通、幹線網も拡大し、人々の移動量が飛躍的に増大しはじめるなど、社会的インフラが発展した時期だった。
メディアの転換期でもあった。新聞雑誌といった新しい活字メディアが生活に浸透しはじめ、蓄音機という新たな音声メディアが登場した。
二葉亭四迷の言文一致体小説『浮雲』が出版されたのも明治二〇年である。

そんな時代に広まり、いまとなっては忘れ去られてしまった「オッペケペー節」。
誰が作ったのか、誰が歌い始めたのかも分からない、この歌を通して、近代化が始まった時代の空気に迫る。

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