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【MeL】インディオ社会史 ―アンデス植民地時代を生きた人々―
網野 徹哉
著
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数量
冊
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価格
\18,150(税込)
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発行年月 |
2017年09月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
電子 |
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ページ数/巻数 |
324p,66p |
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ジャンル |
和書 |
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商品コード |
1026888873 |
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NDC分類 |
268 |
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本の性格 |
学術書 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1026888873 |
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内容
植民地に生きるとは。近世グローバリゼーションの渦中にあったアンデス植民地世界。スペインによる「征服」(コンキスタ)は社会を根柢から覆す出来事だったが、そののち18世紀の独立革命までは、激しい動乱も起こらなかった植民地社会の成熟期であるかのように考えられてきた。そうだろうか。先住民インディオたちは、日々どのような現実を前に自らの行動を選び取っていたのだろうか。先スペイン期のインカはキープ(結縄)を伝統的記憶装置とする非文字的社会であり、植民地時代にもインディオの大部分は非文字的空間を生きていたが、スペイン人の文書至上主義が彼らの肉声を、彼らの創造した文化を、ただしスペイン語で紙葉の表層に刻印して今日に遺した。その精緻な読み解きからみごと掬いあげられる彼らの実存。〈奴隷的従属状態に置かれたインディオ、スペイン人と肩を並べる経済力を得たインディオ、スペイン語を自由に操るインディオ、紙礫を抛るインディオ、革命の先陣を切るインディオ、キリスト教と真正面から向き合うインディオ、真の自由を求めるインディオ……〉〈底の見えぬどろどろに汚れた沼に投じられた鉛の錘が、水藻や汚泥に遮られながら、しかしゆっくりと沈んでいって、最後に、ずん、という重い響きとともに水底に触れる瞬間。そのような感覚とともに、ごく偶さかではあるが、数多くの史料をめくり通したあげくに、インディオたちの魂に触れたのではないか、という微かな思いを手にすることがあるのだ〉(「謝辞と解題」321頁、314頁)。ひとつの歴史的世界が像を結ぶ。