大英帝国は知られる限り世界史上最大の帝国であり、陸地のほぼ4分の１と、人々の5分の1を占めていました。
　史上最大の帝国の生活について研究しようとする全ての人にとって、16世紀から21世紀にかけての大英帝国の経験を網羅している本書全2巻は、必要不可欠なレファレンスです。
16世紀初期から1997年の香港返還にいたるまで、大英帝国は各大陸の植民地を管理し、世界中の人々と知識を広め、その過程で多くの利益を得ました。各国間の相互関連性の高まりや不平等の拡大、北アメリカにおける民主主義の成功、アフリカおよび中東の問題を抱えた政権といった我々をとりまく世界の現状は、大部分がイギリスによる帝国の拡大と支配の過程から追究できます。
本書『大英帝国：歴史百科事典　全2巻』は、他の研究書よりも幅広いテーマに取り組んでおり、政治および軍事的発展だけでなく、女性やジェンダーの歴史、芸術と建築、先住民の歴史と視点、植民地の知識とイデオロギーの構築など、近年学術的な注目を集めているトピックにも焦点を当てています。大英帝国の“主要記事”の寄せ集めではなく、大帝国の経験のすべてを包括した魅力的なレファレンスとなっています。

本書の特長
・大英帝国を動かした人物、意義を唱えた人物など、大英帝国を主題とする一次史料を多数掲載しています。
・世界各国の研究所等で発展してきた研究のうち、新進気鋭の研究者による研究をはじめ、最新の成果を反映しています。
・大英帝国を歴史的文脈に完結に配置した、詳細な解説文を掲載しています。
・大英帝国の盛衰に関わる重要な出来事とエピソードの年表を掲載しています。
・大英帝国を支配した白人だけではなく、女性、先住民、貧しいヨーロッパ人、キリスト教宣教師など多くの人々に焦点を当てた、幅広い視点による研究を紹介いたします。
・大英帝国主義を単に「良い」「悪い」と単純に評価することを避け、読者が帝国の本質について独自のアイデアを発展させることができるよう、客観的な立場から発信しています。