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言葉の魂の哲学(講談社選書メチエ 673)

古田 徹也  著

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価格 \1,980(税込)         

発行年月 2018年04月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 249p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/人文科学/哲学/言語哲学
ISBN 9784062586764
商品コード 1027263199
NDC分類 801.01
基本件名 言語哲学
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2018年05月3週
書評掲載誌 読売新聞 2018/05/27、朝日新聞 2018/06/09、毎日新聞 2018/07/29
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1027263199

著者紹介

古田 徹也(著者):1979年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。現在、専修大学准教授。専攻は、哲学、倫理学。「言語」「心」「行為」を手がかりに研究を進める。主な著書に、『それは私がしたことなのか――行為の哲学入門』(新曜社)、訳書に、ウィトゲンシュタイン『ラスト・ライティングス』(講談社)、共訳書に『ウィトゲンシュタインの講義 数学の基礎篇』(講談社学術文庫)などがある。

内容

【2019年サントリー学芸賞受賞(思想・歴史部門)】

中島敦の小説「文字禍」、ホーフマンスタールの小説「チャンドス卿の手紙」。この二つの作品に描かれたいわゆる「ゲシュタルト崩壊」、すなわち、文字が意味や表情を失って見える現象をてがかりに、ウィトゲンシュタインの言語論に新しい視座を与え、カール・クラウスの言語論に、すぐれて現代的な意味を見出す。清新な言語哲学の登場!


言葉が表情を失うことがある。たとえば、「今」という字をじっと見つめ続けたり、あるいは、「今、今、今、今、今、今・・・」と延々書き続けたりすると、なじみのあるはずの言葉が突然、たんなる線の寄せ集めに見えてくる。一般に、「ゲシュタルト崩壊」といわれる現象だ。
逆に、言葉が魂が入ったように表情を宿し、胸を打つようになることがある。こういう現象を、どうとらえたらいいのだろうか。魂のある言葉とは、どのようなものか。

本書は、中島敦とホーフマンスタールの二編の小説からはじまる。いずれも、「ゲシュタルト崩壊」をあつかった作品である。
ついで、ウィトゲンシュタインの言語論を検証する。かれが「魂なき言語と魂ある言語」といったとき、どのような哲学が展開されるか。
そして、最後に、カール・クラウスの言語論を考える。
生涯をかけて、言語批判をつらぬいたクラウスの思想とは、どのようなものだったか。
それは、「常套句に抗する」ことで、世の中をかえようとする試みでもあった。
以上の三つの核によりそいながら、「命ある言葉」とはなにかを哲学する力作。

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