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なぜ科学はストーリーを必要としているのか~ハリウッドに学んだ伝える技術~
ランディ・オルソン
著
坪子 理美
翻訳
発行年月 |
2018年07月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
5p,329p,21p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/理工学/自然科学/自然科学 |
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ISBN |
9784766425239 |
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商品コード |
1027354860 |
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NDC分類 |
407 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2018年08月4週 |
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書評掲載誌 |
日本経済新聞 2018/09/08 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1027354860 |
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著者紹介
ランディ・オルソン(著者):ハーバード大学で博士号(生物学)を取得後、ニューハンプシャー大学で教授を務め、終身在職権(テニュア)を取得。その後大学を辞職し、南カリフォルニア大学映画芸術学部で映画製作を学ぶ。ハリウッドを拠点に「ドード-の群れ」(トライベッカ映画祭にてプレミア上映)など、数々の映画の脚本執筆・監督を行うほか、米国各地の大学、企業、政府機関などにおいて情報発信・プレゼンテーションのトレーニングプログラムを実施。著書に『こんな科学者になるな』(未邦訳)などがある。
坪子 理美(翻訳):1986年栃木県生まれ。東京大学大学院理学系研究科(生物科学専攻)にて博士号を取得。英日翻訳者、生物学者。小型水棲動物の行動研究を行いながら、一般向け科学書の翻訳、科学シンポジウムの企画、理系学生を対象としたライティングセミナーの開催など、「人と科学をつなぐ」活動に取り組む。
訳書に『性と愛の脳科学──新たな愛の物語』(中央公論新社)、『遺伝子の帝国──DNAが人の未来を左右する日』(中央公論新社、林昌宏と共訳)がある。現在、米国カリフォルニア州在住。
内容
科学はストーリーに満ちている。科学研究の手法も、科学を伝えることも、何かを語るためのプロセスだ。にもかかわらず、ストーリーの持つ力と構造は、広く教育されておらず、公に主張されてもいない。科学はいま、数々の重大な問題に直面している。それらの問題は、ストーリーの力と構造を見過ごしていることに端を発するものだ。問題は多岐にわたる。科学の現場の中で偽陽性の研究結果が急増していることに始まり、現場の外で科学への拒絶感が高まっていることに至るまで。助けが求められているが、本来なら支援の手を差し出すべき文系の専門家たちは、自分たちの抱える問題に忙殺されていて、実践的な視点にも欠けている。著者が主張するのは、現実社会における「物語(narrative)」の力を一世紀にわたって学び、応用してきた人々に対して、科学者が目を向け、その助けを求めるべきだということ──つまり、作家たち、監督たち、役者たち、編集者たちなど、ハリウッドにいる熟練の強者たちにである。
物語によって脅かされるものは、何もない。物語は、人間の文化のあらゆる側面に浸透している。科学者たちは、科学が物語のプロセスであること、物語はストーリーであること、したがって、科学にはストーリーが必要であることを認識しなければならない。