『考古科学百科事典　全４巻』は、考古学を定義する概念、研究、技術について信頼できる知識と専門的な概説を提供いたします。SAS(The Society for Archaeological Sciences/ 考古科学会)によって編纂された本書は、私たちが存在する以前の生活について理解を深めたいと思っている考古学者にとって必携のレファレンスです。科学技術によるアプローチはもちろん、社会科学と人文科学による理論的アプローチによって裏付けられている資料を掲載しております。
また、世界各地で活躍する研究者による480本もの論稿を掲載し、国際的に著名な11名のエディターによって編集されています。この包括的な百科事典は、考古学データをより厳密に解釈するための科学的原理および技術について幅広く解説しています。考古資料を評価し、その特性を研究する方法の概要をはじめ、発掘現場や研究室で用いられている装置の使用法や、一般的な方法論などを詳細に解説します。注目すべきは、コンテンツの中に考古学の基礎や考古学の現場における方法論ばかりでなく、資料の解析、数学とコンピュータ科学、保護・保存、文化遺産、物質文化の研究、考古科学の利用についての理論的アプローチを含んでいる点です。
21世紀は、地球に生きる私たちの能力に大きな課題を課しています。考古学者と科学者による共同研究は、長い時間を歩んできた人間社会の多様で複雑な記録を通じて、21世紀の課題に対する重要な証明や解決策をもたらしています。本書は人類学、考古学、他の関連分野を専門とする学生や研究者、専門家によって貴重なレファレンスとなるでしょう。