賢い患者(岩波新書 新赤版 1725)
山口 育子 著
内容
目次
はじめに 序章 私の患者体験 二五歳目前で,がんに/自分に起きている真実を知りたい/つらい治療/知るための“闘い”/どんなことも一〇〇%マイナスではない/COMLとの出合い/限界のなかでの忘れられない経験/新たなスタートへ 1章 患者,家族の声を聴く――電話相談 五万九〇〇〇件の声/患者を取り巻く環境が変わる/医療安全への関心/どの医療機関を選ぶといいのか/患者の不信感はなぜ医師に向かうのか/不信感の背景/患者と医療者の想いのズレ/セカンドオピニオン/患者の理解を妨げているもの/なぜいまも「説明不足」なのか/医療費を知りたい 2章 患者や家族が直面したこと――COMLに届いた相談から 相談① 老老介護へのかかわりがむずかしい娘の立場/相談② 生きがいである仕事に復帰できず死活問題/相談③ あまりに杜撰な管理状況/相談④ 八時間足らずの入院で二日分の請求?/相談⑤ 患者が選べない“かかりつけ薬剤師”って?/相談⑥ 入院継続なら差額ベッド料を支払えなんて/相談⑦ 抜歯中に上あごを傷つけたのに処置もなく/相談⑧ しわとりの美容医療でいびつな状態になって/相談⑨ 肛門は残せたけれど一日中便が出続ける状態に/相談⑩ 残っていたガラス片が移動して筋肉や神経を傷つけ/相談⑪ 急性大動脈解離だと思い込みの治療をされ死亡した父/相談⑫ 過失がないから医療事故調査・支援センターに届けない? 3章 患者が医療を受けるとき――『新 医者にかかる箇条』 賢い患者とは/新 医者にかかる箇条/誕生のきっかけ/子ど10ものための「か条」/子どもと保護者のためのワークショップ 【コラム】ミニセミナー「患者塾」 4章 患者が医学教育にかかわる――模擬患者 模擬患者と医師の対話/模擬患者とは/なぜ始めたのか/模擬患者から医師が学んだこと/医療面接が試験に/医学生の倫理観を養う 【コラム】患者と医療者のコミュニケーション講座 5章 患者が病院を変えていく――病院探検隊 利用者の“虫の目”で/どこを見るのか1 外回り,受付/どこを見るのか2 外来/どこを見るのか3 病棟/どこを見るのか4 患者が利用する場/病院の改革につなげる 6章 患者が参加する――「医療をささえる市民養成講座」 医療にかかわる人の講座を/患者参加の場が増える/ますます増える市民参画ニーズ/アドバンスコース 7章 患者を“支え抜く”ということ――辻本好子のキーパーソンとして COMLがNPO法人に/二つの試練/がん患者をサポートする日々/東京まで行ってしまった……/支える覚悟/二つ目のがんが発症/説明をいっしょに聴いたのに……/予想もしなかった厳しい現実/ショックのなかで/現実を受けとめるために頼まれた文章/伝えたい医療者を選ぶ/気持ちを受けとめる/患者としての選択/支える側も病気に/声が聞こえる/遺された事前指示書 あとがきにかえて 多くの人に支えられて/プラスの方向に
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