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AIと憲法

山本 龍彦, 市川 芳治  著

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価格 \2,640(税込)         

発行年月 2018年08月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 473p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/社会科学/法律/憲法
ISBN 9784532134853
商品コード 1028067070
NDC分類 323.01
基本件名 憲法
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2018年10月1週
書評掲載誌 日本経済新聞 2018/11/24、朝日新聞 2019/04/27
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1028067070

著者紹介

山本 龍彦(著者):1976年東京生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。同大学法科大学院教授。法科大学院グローバル法研究所(KEIGLAD)副所長。著書に「憲法学のゆくえ」など。

内容

AIに選別される危機法と権利の問題を、気鋭の研究者が論じる『AIと憲法』。「憲法論とは9条論だ」と考えている方、憲法にいかめしい「改憲・護憲論」をイメージしている方にとっては何とも意外な組み合わせに聞こえるかもしれない。しかし、SF映画によく出てくる主題、つまり、全く善良な市民がAI(Artificial Intelligence)に「あなたは潜在的犯罪者だ」などと予測・分類され、社会的に排除されるような世界は、今やフィクションからノンフィクションへと変わりつつある。実際、米国の警察や裁判所では、犯罪者予測にAIプロファイリングが使われ、それによる排除や差別が問題になっている。中国では、信用情報機関のAIが算出した個人の信用スコアが社会の至る所で利用され、スコアの低い人が差別を受ける事例が増えてきている。日本でも、企業の採用活動や金融機関の与信の場面でAIのスコアリングが多く使われ始めているが、そのような人生の重要局面で、もしAIに「あなたはダメなやつだ」とレッテルを貼られたら、あなたの人生はいったいどうなっていくのだろうか。こうしたAIの事前予測に基づく個人の効率的な「分類」(仕分け)と、それによる差別や社会的排除は、「個人の尊重」(日本国憲法13条)や「平等原則」(14条)を規定する憲法上の論点そのものと言える。日本人がある一方向にぐんぐん進んでいって良い結果が得られた試しはない(先の戦争や原発問題を想起していただければそれで十分だろう)。そうであるなら、今まさに、「個人の尊重」や「民主主義」といった「青臭い」憲法原理に思いを巡らせ、AIが本当に我々一人ひとりを幸せにするのかをじっくり考えてみる必要があるのではないのか。それは、近年、米国で沸き起こっているような「反AI」運動を開始せよ、というのではない。AIは、うまく実装すれば憲法原理のより良い実現に資する。これはおそらく疑いのないことである。したがってポイントは、経済合理性や効率性の論理だけにとらわれない、憲法と調和的なAI社会の実現にある。本書は、こうした「両眼主義」(福澤諭吉)を日本においても浸透させるべく編まれたのである。「AI、AIって言うけど、それって本当に大丈夫なの?」と漠然とした不安をお持ちの方は、ぜひ本書を手に取っていただきたい。その「不安」の根源がおわかりいただけると思う。――「はじめに」より

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