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胃弱・癇癪・夏目漱石~持病で読み解く文士の生涯~(講談社選書メチエ 685)
山崎 光夫
著
発行年月 |
2018年10月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
317p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/文学/日本文学 |
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ISBN |
9784065133811 |
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商品コード |
1028197515 |
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NDC分類 |
910.268 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2018年11月3週 |
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書評掲載誌 |
毎日新聞 2018/11/04、日本経済新聞 2018/11/10、東京・中日新聞 2018/11/11、朝日新聞 2018/12/22 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1028197515 |
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著者紹介
山崎 光夫(著者):やまざき・みつお 一九四七年、福井市生まれ。小説家。森鴎外記念会評議員。早稲田大学教育学部卒業。テレビ番組の構成、雑誌記者などを経て、一九八五年「安楽処方箋」で小説現代新人賞を受賞、同年短編「サイレント・サウスポー」で直木賞候補、一九八六年「詐病」「ジェンナーの遺言」が連続して直木賞候補となる。一九九八年『藪の中の家──芥川自死の謎を解く』で新田次郎文学賞受賞。医療分野に造詣が深く、常に新しい角度から歴史や現代社会をとらえなおした作品には定評がある。『日本の名薬』(文春文庫)、『ドンネルの男──北里柴三郎』(東洋経済新報社、のち『北里柴三郎──雷と呼ばれた男』と改題して中公文庫)、『開花の人──福原有信の資生堂物語』(東洋経済新報社)、『健康の天才たち』『戦国武将の養生訓』(ともに新潮新書)『老いてますます楽し──貝原益軒の極意』(新潮選書) 『明治二十一年六月三日──鴎外「ベルリン写真」の謎を解く』『我に秘薬あり──家康の天下取りと正倉院の名薬「紫雪」』(ともに講談社)、『小説 曲直瀬道三 乱世を医やす人』(東洋経済新報社)ほか著書多数。
内容
人間嫌いの厭世病。人の心の深い闇を描いた夏目漱石は、多病持ちだった。疱瘡、眼病、強度の神経衰弱、糖尿病、結核への恐怖、胃潰瘍……。次々襲う病魔と、文豪はいかに闘ったのか。医師との付き合い方、その診療にミスはなかったのか。そして病は、彼の生み出した文学にどんな影響を与えたのかーー。ままならない人生に抗い、嫉妬し、怒り、書き続けた49年。その生涯を、「病」をキーワードに読み解く!
人間嫌いの厭世病。人の心の深い闇を描いた夏目漱石は、多病持ちだった。
疱瘡、眼病、強度の神経衰弱、糖尿病、結核への恐怖、胃潰瘍……。
次々襲う病魔と、文豪はいかに闘ったのか。
医師との付き合い方にミスはなかったのか。
診察の中身は、本当の死因は何だったのか。
そして病は、彼の生み出した文学にどんな影響を与えたのかーー。
ままならない人生に抗い、嫉妬し、怒り、書き続けた49年。
作品、書簡、家族、知人の証言や、当時のカルテを掘り起こし、
その生涯を、「病」という切り口から読み解く!
内容
はじめに ミザンスロピック病
第一章 変人医者が生きかたのお手本
第二章 円覚寺参禅をめぐって
第三章 左利きの文人
第四章 朝日入社前後
第五章 新聞文士
第六章 神経衰弱の実相
第七章 胃が悲鳴をあげている
第八章 森田療法と漱石
第九章 修善寺の大患
第十章 急逝の裏に
むすびに 原稿用紙上の死
本文より)
漱石は頭を掻きむしるようにして、「頭がどうかしている。水をかけてくれ、水をかけてくれ」と唸るようにせきたてた。/見ると、夫は白目を剥いて、尋常ではない。/夫人は、ともかく水をと思い、そばのヤカンから水を口に含んでは口移しに水を与え、そして、漱石の求めに応じて、「貴方、しっかりしなさいよ、しっかりしなさいよ」と言いながら、ヤカンの水を植木鉢に水をやるように、夫の頭に勢いよくかけたのだった。「ああ、いい気持だ。ほんとうにいい気持だ」(「第十章」より)