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病院経営財務マネジメント~財務基盤強化のための実践テキスト~
井上 貴裕
著
発行年月 |
2019年06月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
341p |
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大きさ |
21cm |
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ジャンル |
和書/生命科学、医学、農学/社会医学/公衆衛生学一般 |
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ISBN |
9784909090256 |
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商品コード |
1030517065 |
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NDC分類 |
498.163 |
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本の性格 |
実務向け |
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新刊案内掲載月 |
2019年07月2週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1030517065 |
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内容
病院経営者ならば誰もが自分の病院を赤字にしたくない、できれば毎期黒字の決算で締めくくりたいと願っているはずだ。これは、次の投資機会を失わず持続的な成長を遂げていくことが良質な医療提供につながるという発想からである。
しかし、病院経営に逆風が吹き続けており、今後も回復の見込みが立たないのだとすれば、将来は経済性が医療を支配するのが常識となってしまうかもしれない。では、どうしたらそのような未来の到来を避けることができるだろうか。
最も大切なことは病院が健全経営を続けることだ。赤字でも実施すべき医療があると私は信じている。しかし、その赤字は全体のどこかで吸収し、補填していかなければならない。未来永劫、あらゆる領域で赤字では次の投資ができなくなってしまう。では、どうしたら健全経営を続けられるのだろうか。
1つは医療政策や診療報酬の方向性を的確に把握し、その方向性に沿った医療提供を行うことだ。良くも悪くも病院は規制産業であり、だからこそ政策を無視した経営は不可能だ。もちろんただ政策に流されるのではなく、自ら率先した取組みも必要不可欠であるが、それは政策を理解してこそ可能になるだろう。
そしてもう1つは地域の医療の実情を見据えた現実的な意思決定を行うことだ。夢や理想も大切だが、自らの立ち位置を客観的に把握し、独自の立ち位置を築くことが優位性の源泉である。地域の医療提供体制の中で不可欠な存在を目指すことが財務基盤を強化することにもつながるだろう。
本書は、医療政策や診療報酬についての論点を主に第1章で取り上げた。本書だけで網羅できているわけではない点はご容赦いただきたいが(シリーズ書籍もご参照いただきたい)、平成30年度診療報酬改定を踏まえた最新の内容で構成している。そして、第2章では、今後の病院経営で外せない点、第3章では、病院経営のプロフェッショナルが闘ってきた事例を紹介している。戦略の立案から、リーダーシップ、組織管理についてふれていただいた。
病院経営は戦略を立案したらそれで終わりではない。それはスタートラインに過ぎない。組織を活性化し、現場を鼓舞し、そして患者のために日々働く職員たちが生き生きとして活躍する基盤を整えることこそが経営者の役割である。
消費税増税や診療報酬本体改定の財源不足など今後も病院経営を取り巻く環境は決して楽観視できない。しかし、医療政策の方向性を踏まえ、地域に不可欠な医療提供を現実的に行い、適切なリーダーシップを発揮し、質の高い医療を提供する医療機関の未来は明るいと私は信じている。本書がそのきっかけづくりに微力ながら貢献できることを願っている。