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中世の写本の隠れた作り手たち~ヘンリー八世から女世捨て人まで~

メアリー・ウェルズリー  著

和爾 桃子  翻訳
田野崎 アンドレーア嵐  監修
在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日  数量 冊 
価格 \5,500(税込)         

発行年月 2023年12月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 289p,69p 図版24p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/総記/総記/書誌・出版
ISBN 9784560093863
商品コード 1037465334
NDC分類 022.23
基本件名 写本-歴史
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2024年01月3週
書評掲載誌 毎日新聞 2024/01/27
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1037465334

著者紹介

メアリー・ウェルズリー(著者):Mary Wellesley
オックスフォード大学リンカン・カレッジで英語学・英文学を専攻、2017年にユニバーシティ・カレッジ・ロンドンでPhDを取得、2016年から18年3月まで大英図書館中世・初期近代写本部門勤務。現在はフリーランス・ライターのかたわら、大英図書館の成人学習プログラムで中世言語と英文学の講師を続け、またロンドン・レビュー・オブ・ブックス、タイムズ・リタラリー・サプルメントなどの媒体に定期的に寄稿している。
和爾 桃子(翻訳):翻訳者(主に英米語)、慶應義塾大学文学部中退。サキ四部作『クローヴィス物語』『けだものと超けだもの』『平和の玩具』『四角い卵』(白水社)、「夜ふけに読みたいおとぎ話」シリーズ(共訳、続巻中)『マディバ・マジック ネルソン・マンデラが選んだ子どもたちのアフリカ民話』(以上、平凡社)など著訳書多数。
田野崎 アンドレーア嵐(監修):1993年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程・スウォンジー大学博士課程在籍。専門は西洋中世史、ジェンダー史。主な翻訳実績に「第三ラテラノ公会議(1179年)決議文翻訳」(藤崎衛監修、共訳。『クリオ』第33号、2019年)、『夜ふけに読みたい はじまりのイソップ物語』(和爾桃子との共編訳、平凡社、2022年)。

内容

中世写本とは、書かれたテクストであると同時に、テクストの作者から写字生・画工、パトロン=注文主、後の所有者や再発見者まで、かかわった人々の個人史の集積体でもある。たとえばヘンリー八世が作らせ所有していた詩編集には、聖書を題材にしつつ当時の政治を反映した挿絵があり、王の心情を物語る書き込みがなされていた。
写本文化は、注目を集め歴史に名の残るパトロンや著者だけでなく、膨大な数の無名の人々に支えられてきた。そしてそのなかには、他人の作とされないよう自分の存在を暗号にして写本に残した人や、名前もわからないが特徴のある画風からキャリアの推測がなされている人のように、あるいは二度焼け出された本のように、さまざまな形で写本の中に人生のなにがしかが、かいま見える場合がある。本書はそうした有名無名の男女の人生と、その作品である写本の生涯を、カラー口絵とともに読んでいく。そして同時に、さまざまな女性著者の作品と、それがときに社会的地位に左右されて数奇な運命をたどった(後世の女性写本研究者の業績すら例外ではない)経緯を拾い上げた、一種の「写本にまつわる中世ジェンダー史」でもある。

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