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帝国~ロシア・辺境への旅~ 新版

リシャルド・カプシチンスキ  著

工藤幸雄  翻訳
関口時正  他
在庫状況 有り  僅少 お届け予定日 3~4日  数量 冊 
価格 \4,730(税込)         

発行年月 2024年01月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 414p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/その他の文学
ISBN 9784622096719
商品コード 1037911457
NDC分類 989.86
基本件名 ロシア
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2024年02月3週
書評掲載誌 毎日新聞 2024/01/20
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1037911457

著者紹介

リシャルド・カプシチンスキ(著者):(Ryszard Kapuściński)1932-2007。旧ポーランド領ピンスク生まれ。1939年、ソ連による占領後、両親とともにワルシャワに向かい、第二次世界大戦後、市内に居住する。ワルシャワ大学を卒業。日刊紙『青年の旗』、週刊誌『ポリティカ』、国営ポーランド通信社の記者、特派員として、アジア、アフリカ、中南米ほかを取材し、その記事は、『サッカー戦争』(中央公論社)、『皇帝ハイレ・セラシエ』(筑摩書房)、『黒檀』(河出書房新社)に結実する。ペレストロイカ後の1989年から91年にかけて、ソ連の自治共和国を取材した成果が本書である。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
工藤幸雄(翻訳):(くどう・ゆきお)1925年大連生まれ。東京大学文学部仏文科卒。共同通信社外信部記者、ワルシャワ大学日本学科講師を経て、多摩美術大学教授。2008年歿。著書『ぼくのポーランド文学』(現代企画室)ほか。訳書 カプシチンスキ『黒檀』(共訳、河出書房新社)、『ブルーノ・シュルツ全集』(新潮社)ほか、アイザック・シンガー、ゴンブロヴィッチ、ミウォシュ、シンボルスカなど、ポーランド文学を中心に訳書多数。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
関口時正(他):(せきぐち・ときまさ)1951年東京生まれ。東京外国語大学名誉教授。著書『ポーランドと他者』(みすず書房)、訳書 イヴァシュキェヴィッチ『尼僧ヨアンナ』(岩波文庫)、『ヤン・コット 私の物語』(みすず書房)、コハノフスキ『挽歌』(未知谷)、ミツキェーヴィチ『バラードとロマンス』(未知谷)、ミウォシュ『ポーランド文学史』(共訳、未知谷)、『ショパン全書簡1816〜1831年』(共訳、岩波書店)ほか。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

内容

ソ軍侵攻に怯えた幼少期の記憶、ソ連時代と崩壊後の経験。伝説的ジャーナリストが取り憑かれたように旅した〈帝国〉の、個人的報告。

「モスクワに着いたとたんに、ぼくは討論、論争、口論、流言の渦のなかへと落ち込む。どこへ出ても、会合、集会、会議、シンポジウムがある。プーシュキンの銅像の周りでは、まいにち早朝から夜半まで、だれやかやが立って、競って大声を挙げ、いがみ合い、また、チラシの厚い束を鼻先に突き出す。討論、雄弁、論争、おしゃべり、説教を得意とする者にとって、また言葉の剣士、真実の追求者にとって、天国の時代は今である。かかる大道討論クラブは、この国において数十、数百を数える」
(「〈魔の山〉クレムリン」より)

「マガダン行きの飛行機が飛ぶまで、ヤクーツク飛行場で四日間の待ちぼうけ。雪嵐の吹き荒れるコルィマー向けは全便運休。シベリアの旅はいつもこうである。[…]コルィマーの吹雪はおいそれと止まない。だが、吹雪が収まれば、飛行機はすぐさま飛ぶ。しがみついても乗らねばならない。万が一、乗り損ねて逃げられたら、死も同然。だから、腰をおろして待つ」
(「コルィマーは霧また霧」より)

サルマン・ラシュディ、マーガレット・アトウッド、ジョン・アップダイク、ガブリエル・ガルシア=マルケスらが絶賛した「文学的ルポルタージュ」の旗手カプシチンスキ。その代表作。

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