【概要】
シリーズ3作目、新しい時代を切り開いた企業家たちの経営精神に迫る。
世界的な金融危機の中、企業経営は厳しい状態におかれ、今こそ経営のあり方が問われている。
このDVDでは、近現代日本の企業発展において歴史的な経営革命の担い手となった企業家を、
その時代の社会経済状況や関連のあった二人の人物を対比しながら紹介する。
第Ⅲ期に登場する企業は、富士通やIBMなどのハイテク企業も加わり、
豊富な資料や当時の貴重な映像をもとに、日本の企業発展の功績を紐解いていく。
今回取り上げる14人の企業家たちは、激動の時代の中で、様々な逆境を乗り越え、
経済大国日本へと導くこととなる新しい事業を発展させていった。
第1巻 先端技術への挑戦
セイコー 服部金太郎 シャープ 早川徳次
今や世界を代表する技術を誇るモノ造り大国、日本。この巻では、最先端技術を育ててきた代表的な企業家である、セイコーの創業者服部金太
郎とシャープを育てた早川徳次をとりあげる。日本で初めて腕時計を製品化したセイコーと、ラジオ・テレビを生み出し、シャープ・ペンシルも
誕生させたシャープ。専門的な工学の教育を受けていなかった2 人だが、少年時代から技術を身につけ、勤労、努力、貯蓄を怠らない強い精神と、
その類まれな先見性によって、独創的な事業を成功へと導いた。いかにして新しい技術を獲得し、その技術を発展させてきたのだろうか。
監修: 平本 厚 東北大学大学院経済学研究科教授
東北大学大学院経済学研究科教授。1950年、東京都町田市に生まれる。73年、東北大学経済学部卒業。78年、東北大学大学院経済学研究科博
士課程単位取得退学。東北大学経済学部助手、助教授を経て、90年東北大学経済学部教授、98年より現職。博士(経済学)。主な著書に『日本企
業・世界戦略と実践』(共著、同文舘、1991年)、『日本のテレビ産業』(ミネルヴァ書房、1994年)など。
第2巻 私鉄経営と沿線・観光地開発
東武鉄道 根津嘉一郎 小田急電鉄 利光鶴松
私たちが毎日利用する鉄道。この巻では、近代日本の私鉄の発展を牽引してきた二人の企業家を取り上げる。経営不振に陥った東武鉄道を見事
に再建した根津嘉一郎と、東京の交通機関の整備からはじまり、やがて小田急電鉄を創業することとなった利光鶴松である。共に幕末に生まれ、
明治を動かした自由民権運動に参加、ほぼ独学で知識を蓄え、政治家から実業家となった。その経営手腕は、激変する時代の中で、公益性の高
い事業に発揮され、沿線の産業や観光の発展に尽くした。二人が目指した企業経営の目的は、今日の企業にも通ずる高い志であった。
監修: 老川 慶喜 立教大学経済学部教授
立教大学経済学部教授。1950年、埼玉県川口市に生まれる。72年、立教大学経済学部卒業。74年、同大学大学院経済学研究科修士課程修了。
80年、同大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。関東学園大学経済学部講師・助教授、帝京大学経済学部助教授、立教大学経済学部
助教授を経て、93年より現職。主な著書に『産業革命期の地域交通と輸送』(日本経済評論社、1992年)、『明治前期の日本経済―資本主義への
道―』(高村直助編、分担執筆、日本経済評論社、2004年)など。
第3巻 自立経営の追求―製鉄経営者
川崎製鉄 西山彌太郎 日本鋼管 白石元治郎
高度経済成長で発展した日本の鉄鋼業は今や世界をリードする地位に達した。苦境を乗り越え成長へと導いたのは、強い成長意欲と先見性を持っ
た経営者がいたからである。日本鋼管の創業者、白石元治郎は官業独占により民間鉄鋼業が圧迫される可能性から、八幡製鉄中心の大合同を拒
否し民営の立場を維持した。川崎製鉄の創業者、西山彌太郎は鉄鋼企業の生存は銑鋼一貫体制にあると信じ、無謀とも言える果敢な投資を行い
製鉄事業の独立を果たした。世界有数の鉄鋼企業JFE の源流となった2人の企業家を取り上げる。
監修: 柴 孝夫 京都産業大学経営学部教授
京都産業大学経営学部教授。1950年、兵庫県神戸市に生まれる73年、甲南大学経営学部卒業。78年、同大学院社会科学研究科修士課程経営
学専攻修了。80年、大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程中退。大阪大学経済学部助手、京都産業大学経営学部助教授を経て、92年より
現職。主な著書に『Beyond the Firm ; Business Groups in International and Historical Perspective』(共編著、Oxford University
Press,1997年)、『関東地方の電気事業と東京電力―電気事業の創始から東京電力50年への軌跡』(分担執筆、東京電力株式会社、2002年)
など。
第4巻 企業の社会的責任と志あるリーダー
東京電力・経済同友会 木川田一隆 IHI・東芝・経団連 土光敏夫
企業の価値とは何で評価されるのか。近年、企業における法令遵守(コンプライアンス)と社会的責任(CSR)は、特に重視されている。木川田一隆は、
環境に配慮した企業経営を行い、「経営者は企業を原点に社会を見るのではなく、社会の側に原点を置いて考える必要がある」、と言った。石川島、東
芝の再建を果たし、行政改革にも力を入れた土光敏夫は、「無私の人」、「信念の人」と評され、国民の信頼を得た。この巻では、利潤を追求するだけでなく、
高い志と責任感を持ち企業経営に取り組んだ2人の人物、木川田一隆と土光敏夫を紹介する。
監修: 橘川 武郎 一橋大学大学院商学研究科教授
一橋大学大学院商学研究科教授。1951 年、和歌山県海草郡椒(はじかみ)村に生まれる。75 年、東京大学経済学部経済学科卒業。77
年、同経営学科卒業。83 年、同大学院経済学研究科博士課程単位取得。青山学院大学経営学部助教授、ハーバード大学ビジネス・スクー
ル、ビジティング・スカラー、東京大学社会科学研究所教授を経て、07 年より現職。経済学博士。主な著書に『日本電力業発展のダイ
ナミズム』(名古屋大学出版会、2004 年)『松永安左ヱ門』(ミネルヴァ書房、2004 年)など。
第5巻 新事業への展開と企業再興のリーダー
NEC 小林宏治 花王 丸田芳郎
日本を代表する企業、NECと花王。この企業の「中興の祖」とも呼ぶべき二人の企業家をとりあげる。日本電気を通信機器メーカーから通信とコンピュー
ターを融合する企業に展開させた小林宏治と、花王を石鹸製造から総合油脂メーカーへと導いた丸田芳郎である。小林宏治は、マネジメント改革、事業部
制の徹底、ZD(Zero Defect=無欠点)運動という3つの経営方針のもと、日本電気を世界のパソコン業界をリードする企業へと発展させた。丸田芳郎は、
創造性の重視、人間性の尊重、消費者の優先という3つの基本理念を実行に移し、花王は世界的ブランドへと展開していった。
監修: 佐々木 聡 明治大学経営学部教授
明治大学経営学部教授。1957年、青森県青森市に生まれる。81年、学習院大学経済学部卒業。88年、明治大学大学院経営学研究科博士後期
課程修了。静岡県立大学経営情報学部助教授、明治大学経営学部助教授を経て、99年より現職。博士(経営学)。主な著書に『科学的管理法の
日本的展開』(有斐閣、1998年)、『日本的流通の経営史』(有斐閣、2007年)など。
第6巻 食と健康の覇者―逆転の発想―
大塚製薬 大塚正士 日清食品 安藤百福
大塚正士は、1946 年に注射液の製造販売を開始し、オロナイン軟膏や「オロナミンCドリンク」、「ボンカレー」、アース製薬の「ごきぶりホイホイ」
を発売することで企業家としての地位を確固たるものにした。安藤百福は、1958年にチキンラーメンの製造販売で大成功を収め、続くカップヌー
ドルも大ヒット、イスタントラーメンを世界に普及させた。この巻では、高度経済成長期に新製品を次々と発売し、精力的で、ユニークな活動
で成功をつかんだ2人の企業家を取り上げる。2 人の活躍舞台であった高度経済成長を見ながら、2 人の成功の軌跡を辿る。
監修: 石川 健次郎 同志社大学商学部教授
同志社大学商学部教授。1946年、兵庫県神戸市に生まれる。70年、同志社大学商学部卒業。76年大阪大学大学院経済学研究科博士課程単位
取得退学。同志社大学商学部専任講師、助教授を経て、93年より現職。主な編著書に『ランドマーク商品の研究―商品史からのメッセージ
―』【全3冊】(同文舘、2004年・2006年・2008年)など。
第7巻 電子立国への歩みを支えたハイテク企業とそのリーダー
富士通 山本卓眞 日本アイ・ビー・エム 北城恪太郎
今や日常生活に不可欠となったコンピュータ。しかし、昨今のコンピュータ社会が確立されるまでには、ハイテク企業とそのリーダーの並々な
らぬ努力があった。この巻では、一通信機メーカーからコンピュータ業界トップに上り詰めた富士通をさらに「グローバル企業」へと導いた山
本卓眞、外資系企業というハンデをものともせず、日本アイ・ビー・エムを「お客様の成功に全力を尽くす会社」へと導いた北城恪太郎の2人
のリーダーを中心に、戦後日本の電子立国への歩みを垣間見る。
監修: 宇田 理 日本大学商学部准教授
日本大学商学部准教授。1969年、東京都小平市に生まれる。92年、早稲田大学商学部卒業。2000年、早稲田大学商学研究科博士後期課程単
位取得。日本大学商学部助手、専任講師を経て、2006年より現職。主な著訳書に、『米国シガレット産業の覇者』(共著、千倉書房、2006年)、セ
ルージ著『モダン・コンピューティングの歴史』(共監訳、未來社、2008年)など。