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平家シーパワーの一族~壇ノ浦に沈んだ日本の海軍戦略~
海上知明
著
発行年月 |
2025年07月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
372p |
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大きさ |
21cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/歴史学/日本史 |
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ISBN |
9784829509067 |
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商品コード |
1040718827 |
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NDC分類 |
210.39 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2025年08月4週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1040718827 |
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著者紹介
海上知明(著者):960年茨城県生まれ。中央大学経済学部卒業後、企業に勤務しながら大学院に入り、2002年3月、博士号(経済学)取得。戦略研究学会古戦史研究部会代表、日本経済大学大学院政策科学研究所特任教授、東京海洋大学・HSU講師、知の再構築学会理事、NPO法人孫子経営塾理事、新しい歴史教科書をつくる会理事。
著書に『「義経」愚将論 源平合戦に見る失敗の本質』『本当は誤解だらけの戦国合戦史 信長・秀吉・家康は凡将だった』(徳間書店)、『戦略で分析する古戦史 川中島合戦』『戦略で分析する古戦史2 保元の乱・平治の乱』(原書房)、『戦略大全 孫子』『地政学で読み解く日本合戦史』『戦略で読み解く日本合戦史』(PHP研究所)、『孫子の盲点 信玄はなぜ敗れたか?』『信玄の戦争 戦略論「孫子」の功罪』(ベストセラーズ)など。他に環境関係の本など7冊。
論文に「平知盛と『海軍』戦略―軍記物語にみいだされる戦略原則」、「平治の乱における平清盛の対応─軍記物語に見いだされる危機管理」、「川中島合戦における妻女山布陣の地理的・戦略的考察 戦略的視点からの意義と可能性」など多数。
内容
平清盛は人情に厚く、指導者としてのバランス感覚と度量の大きさ、政治家としての開明性と器の大きさ、そして軍人としての戦略・戦術における卓越した才能、いずれをとっても一流の人物であり、「万能の巨人」と称されるにふさわしい存在だった。
その志を継いだ息子たちもまた優れた人物である。政治家としても武人としても傑出していた長男・重盛、日本史上まれに見る海軍戦略家・知盛、そして戦術家の重衡など、いずれも現代においてもっと高く評価されるべきであろう。
平家は、従来の土地を基盤とする支配体制を超え、海上インフラの活用や地方の港湾勢力との連携といったネットワークを構築することで、政治・軍事・経済のあらゆる分野において大きな影響力を発揮した。貿易や海軍の重要性をいち早く理解し、日本を発展させようとしたのである。
しかし、壇ノ浦で敗れた平家は、長らく「貴族化して弱体化した存在」として否定的に語られてきた。勝者である源氏によって、平家の功績は意図的に歪められ、正当に評価されることはなかった。
清盛が構想した「海の国・日本」の未来像は葬られ、知盛が築こうとした海軍戦略も顧みられることはなかった。源氏が作り上げた陸戦中心の戦術が正しいとされ続けた結果、日本は海軍の力を十分に活かせず、第二次世界大戦では敗北することとなった。
敗者となった平家に関する史料は決して多くはない。しかし著者は『平家物語』をはじめとする軍記物語の中に断片的に現れる真実を丁寧に拾い上げ、平家一門の実像を浮かび上がらせている。そしてその再評価を通じて、新たな歴史学の可能性を切り拓こうとしている。
【目次】
第一章 海の平家 分析の前提
第二章 平家の台頭
第三章 清盛の世紀
第四章 河内源氏の反乱
第五章 陸から海へ
第六章 西海の死闘