内容

目次

I　胎児骨系統疾患の基礎知識 　胎児骨系統疾患とは 　　定義 　　頻度 　　胎児診断の意義 　　いわゆる「致死性」という語について 　国際分類の概説 　胎児，新生児骨X線診断の基礎 　　骨軟骨の成長 　　骨軟骨成長の分子遺伝学的背景 　　軟骨内骨化異常を反映するX線像 　　膜内骨化異常を反映するX線変化 　　モデリング，リモデリング異常を反映するX線像 　　診断へのアプローチ 　胎児CT検査の基礎 　　骨系統疾患の出生前画像診断の歴史 　　胎児CTの概念，実績 　　胎児骨格CTの安全性 　　CT撮影技術の基礎 　　胎児CT被ばく表記について 　周産期の骨系統疾患の分子遺伝学と遺伝子診断 　　原因遺伝子の解明の現状 　　よい遺伝子診断の必要条件 　　検査前 　　検査 　　検査後 　超音波による胎児骨の観察 　　超音波の特性 　　超音波画像とX線画像の違い 　　正常長管骨の観察 　　四肢長管骨の計測 　　長管骨の異常所見 　　それ以外の骨の観察 　　胎児骨系統疾患の診断アルゴリズム II　胎児骨系統疾患の診断 　骨系統疾患の胎児診断のストラテジー 　　出生前診断の概要，手法，ガイドライン 　　具体的に出生前診断が検討される状況のストラテジー 　　出生前診断の実施の可能性 　　出生前診断の課題 　胎児大腿骨の短縮を認めるとき何を考えるのか 　　どこで線を引くか 　　骨系統疾患とFGRの鑑別 　　骨系統疾患と染色体異常の鑑別 　　FGRや染色体異常でなぜFLが短縮するのか 　妊娠初期から中期の胎児骨疾患スキャン 　　初期（11〜13週）のスクリーニング 　　初期における胎児骨系統疾患診断の実際 　　中期（18〜21週）のスクリーニング 　　中期における胎児骨系統疾患診断の実際 　　妊娠初期・中期における骨系統疾患のカウンセリングと診断の難しさ 　妊娠中の胎児スクリーニング 　　妊娠中期以降の超音波検査 　　妊婦健診における発育の観点からみた超音波検査の至適時期 　　一般的な健診時における超音波検査について 　　胎児体重推定 　　骨系統疾患に関する超音波スクリーニング検査 　　知識ベースを構築する 　疾患各論 　　致死性骨異形成症 　　骨形成不全症 　　軟骨無形成症 　　低フォスファターゼ症 　　短肋骨異形成症グループ 　　点状軟骨異形成症 　　先天性脊椎骨端異形成症（SEDC），軟骨低発生症（HCG） 　　屈曲肢異形成症，Stuve-Wiedemann症候群 　　軟骨無発生症と軟骨低発生症 III　骨系統疾患の周産期管理 　胎児骨系統疾患の告知とカウンセリング 　　出生前診断と予後の評価 　　妊娠女性にとっての胎児異常 　　予期せぬ結果をどう伝えるか 　　ポジティブなメッセージとは 　　これからの妊娠中の胎児異常の告知やその後のケア 　胎児骨系統疾患の妊娠分娩管理 　　出生前診断された胎児骨系統疾患の妊娠分娩管理 　　妊娠中に留意すべき胎児骨系統疾患 　　分娩時に留意すべき胎児骨系統疾患 　　分娩後の対応とサポート 　　正確な診断，高度な心理的サポートを 　出生時の対応と新生児ケア 　　胎内診断と出生時の対応 　　骨系統疾患の診断とその説明 　　骨系統疾患のケア 　　家族の心理的フォロー 　症例 　　実際の症例経験から学び合う 　　産科：対照的な経過をたどった短肋骨異形成症例 　　産科：積極的な蘇生を望まなかった致死性骨異形成症の1例 　　新生児科：周産期型低フォスファターゼ症，生後6カ月で家族とともに看取った1例 　　新生児科：在宅で生活しているPSD-Tの1例 　　新生児科：胎児診断で致死性四肢短縮症が疑われた骨形成不全症重症型の1例 　　新生児科：致死性骨異形成症の長期生存例を経験して 　骨系統疾患児の治療と支援　—小児科から 　　出生前からの小児科医のかかわり 　　出生時に呼吸障害をきたす疾患 　　軟骨無形成症，軟骨低形成症 　　骨形成不全症 　　低フォスファターゼ症 　骨系統疾患児の治療と支援　—整形外科から 　　骨短縮（軟骨無形成症など）に対する治療 　　脆弱な骨（骨形成不全症など）に対する治療 　　軟骨変性（脊椎骨端異形成症など）に対する治療 　　骨形成シグナルの破綻（進行性骨化性線維異形成症など）に対する治療 　　骨系統疾患研究がもたらすこと 　キャリーオーバー妊婦の妊娠分娩管理 　　骨形成不全症I型を合併した妊娠 　　軟骨異栄養症の母児症例（3例） 　　低フォスファターゼ症の母児症例 　　先天性脊椎骨端核骨化障害の母児症例 　　鎖骨頭蓋異形成症の母児症例 　　骨系統疾患の生殖機能について 　　骨系統疾患が妊娠，分娩，帝王切開，麻酔に与える影響 　　妊娠や分娩が骨系統疾患に与える影響 　　遺伝子相談，カウンセリングの重要性 　骨系統疾患国際分類2010 　索引