内容
敗戦により混乱を極めた終戦直後の日本政府と、中央集権国家の解体を通じて民主化と非軍事化を性急なまでに推進しようとするGHQとの交渉の過程、そして占領後の国内政治にみる一連の行政機構改革の詳細な足跡を記す未公開文書を採録している。資料の中心となるのは、地方行政の責任部局であった内務省の解体の過程とともに、地方自治庁、自治庁、そして自治省の設置にいたる地方自治責任部局の復興・再建に関わる行政資料である。
自治大学校編『戦後自治史』で扱われた「警察制度改革」や「内務省解体」に関するテーマはもとより、政令諮問委員会の答申を受けた地方行政簡素化の動きや幻に終わった内政省構想など、埋もれたテーマに関する一時資料が数多く含まれている。