詳解量子化学の基礎
類家正稔 著
内容
目次
第Ⅰ部 量子化学へ進む前に 第1章 量子力学の基礎づけ 1.1 はじめに 1.2 波動関数と確率解釈 1.3 物理量の書き換え 1.4 古典物理量の演算子の性質Ⅰ 1.5 系の波動関数が満足する波動方程式 1.6 測定値 1.7 古典物理量の演算子の性質Ⅱ 1.8 Hermite演算子 1.9 古典物理量演算子の固有関数の完備性 1.10 固有値Fiを得る確率 1.11 期待値 1.12 縮退している固有関数の線形結合 1.13 可換な演算子に対応する物理量 1.14 量子力学と観測・測定 1.15 まとめ 第Ⅱ部 量子化学の基礎―Schrodinger方程式を使ってみよう:原子を扱う準備運動として― 第2章 角運動量 2.1 角運動量の定義 2.2 角運動量演算子 2.3 角運動量演算子の交換関係 2.4 多粒子系の角運動量 2.5 角運動量の一般化 第3章 Schrodinger方程式の1次元系への適用 3.1 時間に依存しないSchrodinger方程式 3.2 Schrodinger方程式をたてる 3.3 Schrodinger方程式を解く 3.4 波動関数の直交性を確認する 3.5 期待値とゆらぎ 3.6 井戸型ポテンシャルの3次元系への拡張 3.7 βカロテン 第4章 Schrodinger方程式の2次元回転運動への適用 4.1 極座標の導入 4.2 Schrodinger方程式をたてる 4.3 Schrodinger方程式を解く 4.4 波動関数の線形結合 4.5 ベンゼン 第5章 Schrodinger方程式の3次元回転運動への適用 5.1 Schrodinger方程式をたてる 5.2 Schrodinger方程式を解く 5.3 Legendreの方程式 第6章 波動関数のしみだし 6.1 Schrodinger方程式をたてる 6.2 Schrodinger方程式を解く 第7章 調和振動 7.1 調和振動子モデル 7.2 Schrodinger方程式をたてる 7.3 Schrodinger方程式を解く 7.4 エネルギー準位に関する特徴 7.5 調和振動子の振幅に関して 7.6 微分方程式:(7.14)式を解く 第8章 座標系の変更 8.1 極座標 8.2 ハミルトニアンの極座標表式 8.3 角運動量演算子の極座標表式 8.4 極座標における体積素片 第Ⅲ部 原子の取り扱い 第9章 水素原子 9.1 座標原点のとり方 9.2 Schrodinger方程式をたてる 9.3 Schrodinger方程式を解く 9.4 波動関数とエネルギー固有値 9.5 量子数の整理と電子軌道 9.6 波動関数の距離依存性:動径分布 9.7 波動関数の角度依存性 9.8 波動関数の角度依存性2:極座標図 9.9 波動関数の形:等高面 9.10 ビリアル定理による検証 9.11 角運動量 9.12 昇降演算子 9.13 微分方程式:(9.18)式を解く 第10章 電子スピンと粒子の同等性 10.1 SternとGerlachの実験 10.2 電子スピンの演算子と固有関数 10.3 スピン軌道関数 10.4 粒子の同等性 10.5 2電子系のスピン軌道関数とPauliの排他律 第11章 He原子 11.1 摂動法 11.2 変分法 11.3 摂動法,変分法によるHe原子の取り扱いの違い 11.4 ハミルトニアンの分割と固有関数,固有値 11.5 摂動法によるHe原子の取り扱い 11.6 変分法によるHe原子の取り扱い 11.7 Ritzの変分法 11.8 摂動法2(縮退している場合) 11.9 縮退した固有関数の直交化 第12章 一般の原子 12.1 Hartree―FockのSCF法 12.2 Slater軌道 12.3 電子配置と構成原理 12.4 周期律 12.5 周期表 12.6 スペクトル項 第Ⅳ部 分子の取り扱い 第13章 原子単位 13.1 SI単位系から原子単位系への変換 第14章 水素分子イオン 14.1 Born―Oppenheimer近似 14.2 分子軌道 14.3 楕円体座標を用いた積分計算 第15章 水素分子 15.1 原子価結合法による取り扱い 15.2 分子軌道法による取り扱い 第16章 多原子分子 16.1 N原子分子 16.2 2原子分子:一般論 16.3 等核原子分子 16.4 軌道の対称性 16.5 異核2原子分子 16.6 結合の極性 16.7 電気陰性度 16.8 電子配置とHOMO,LUMO 第17章 混成軌道 17.1 軌道の混成 17.2 sp3混成軌道 17.3 sp2混成軌道 17.4 sp混成軌道 17.5 炭素原子の混成軌道と分子の形 17.6 sp3混成軌道の導出に関する補足 第18章 π電子系 18.1 Huckel法 18.2 鎖状ポリエン 18.3 環状ポリエン 18.4 分子図 18.5 ヘテロ原子を含むπ電子系 第Ⅴ部 群論と分子 第19章 分子の対称性 19.1 対称操作と対称要素 19.2 点群 19.3 点群の決定法 19.4 対称操作を行列で表す 第20章 群 20.1 集合と群 20.2 群の例 20.3 群の用語 20.4 群の表現 第21章 既約表現と指標 21.1 表現の自然な簡約 21.2 相似変換による強制的な簡約 21.3 表現の簡約は1回だけではない 21.4 指標表 21.5 ここまでのまとめ 21.6 大直交定理 21.7 指標による既約表現の決定 第22章 群論と量子化学の結びつき 22.1 群論と固有関数 22.2 直積 22.3 基底関数を含む積分の消滅則 第23章 光と分子の相互作用―表体の励起― 23.1 時間に依存する摂動法 23.2 光(電磁波)と分子の相互作用 23.3 電子遷移,振動遷移,回転遷移の選択律 23.4 選択律のまとめ 第24章 分子スペクトルへの応用 24.1 電子スペクトル 24.2 振動スペクトル 24.3 回転スペクトル 24.4 分子分光学 付録A 物理定数・単位・ギリシャ文字 A.1 物理定数 A.2 SI単位 A.3 原子単位 A.4 ギリシャ文字 付録B 典型的な点群の指標表 付録C 数学に関する簡単なまとめや公式 C.1 三角関数 C.2 Taylor級数 C.3 複素数について C.4 いくつかの微分,積分公式 C.5 l'Hopitalの定理 C.6 行列と行列式 C.7 Kroneckerのデルタ C.8 順列と組み合わせ C.9 数列の和 C.10 代数方程式の解 付録D 古典的な波の式 D.1 1次元の波 D.2 3次元の波:平面波 D.3 平面波Ψの満足する方程式 付録E 電磁波 E.1 電子波の波長と呼称 E.2 補色 何色に見える? E.3 光の3原色 付録F 本書で省略した導出と証明の一覧 参考文献 索引
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