内容
彼らは、なぜ日本を見限ったのか?――現在、日本人の海外移住者は118万人に上る。中でも急増中なのがミャンマー、マレーシア、シンガポールといった新興アジア。富裕層はもちろん、中小企業経営者、金融専門家、IT起業家、学生など多くの日本人が移住している。著者が、かつて描いた「資産フライト」は第二ステージ「人材フライト」を迎えているのである。例えば、年収1億円の人がシンガポールに移ると日本との税金の差額は、2540万円とか。あるいは日本人の不動産投資が盛んなマレーシアには住民税・相続税がない。こういった節税、投資、起業に有利なことは知られているが、グローバル教育のレベルが高い現地校へ母子留学とか、富裕層の暮らしやすい住環境をはじめとする生活のクォリティ等、「新移民」たちの目的は様々。これらのカネ・モノ・ヒトの流出の実態を描きながら、彼らの稼いだ在外マネーを日本に還流する方法を提起する。