内容
整形外科ナースを主人公に、著者の手描きイラストで展開する、今までみたことのない整形外科ビジュアル読本。マジメ解剖図、オモシロイラスト、手術シェーマ、画像、4コマ漫画、知的で奇っ怪なコラムを織り交ぜた独特な視点で、とっつきにくい解剖も、ふくざつな骨折・疾患も、むずかしげな手術も、楽しみながらスイスイ学べる。ナースのほか、PT・OT、医師、整形外科ボーイも……みんな整形外科が好きになる一冊。
【序文】
わたしは、かつてナースの学校で教壇に立っていたことがあります。気怠い午後、わたしのつまらない話も災いし、学生さんは絶好の昼寝時間、みなスヤスヤ白河夜船……。ところがあるとき、黒板にまんがを描いてみたら、いままで仮死状態だった教室が、にわかに活気づいて、視聴率があがったような気がしました。
この本は、そのとき学生さんから聞いた、「整形外科の教科書がすくない」という声にこたえたものです。変テコな本ですが、書き出すと、どんどん脱線しはじめ、〆切も数年のび、けっこうぶ厚い本になってしまいました。でもそのぶん自由に中味を盛りつけ、ナースはもちろんのこと、PT、OT、医学生や研修医、それから患者さんにも楽しんでいただける本になったと思います。整形外科という、分野が広く、骨っぽく、とっつきのわるい医学におもしろさを感じる方が一人でもふえれば幸いです。
2013年12月
清水健太郎