EUや英国の競争法における行政訴訟、刑事訴訟と民事訴訟との間の相互作用の手続的複雑性について解きほぐした初の解説書の第2版。EU損害賠償請求訴訟指令や公的・私的執行に関する英国の改正（および改正案）について詳細な分析を提供。豊富な経験を持つ第一線の競争法研究者Renato Nazziniによって執筆された本書は、未解決の問題に対する将来の発展と可能なアプローチに関する見識を提供するためと法律を支える政策や原則について考察し、国内外の事例における公的・私的執行に関わる当事者のための実務的ソリューションを提供しています。
本改訂第2版では、ホフマン・ラ・ロシ事件の米国最高裁判所判決、反トラスト刑事罰の強化と2004年改正法、英国の身柄引き渡しの問題、および海外開示の重要で実務的な役割など、グローバルな競争法の執行における発展について取り上げています。また、EC自首減免告示、ECNモデル減免プログラム、およびカルテルのための決済手続きを導入する法案パッケージに関する助言など、EUにおける発展についても取り上げ、英国公正取引庁（OFT）あるいは並行的規制機関による執行、競争上訴審判所（CAT）や通常裁判所の判例法、および2000年情報自由法の下での実務の開発など、英国の法的・実務的変化についても考察。この目まぐるしく動いている法分野において最も包括的かつ権威あるガイドです。