近年、信教あるいは信仰の自由の問題や、国家と宗教の関係性がますます世界的に重要性を増してきました。そのような問題を局所的に扱ってきた著作がある一方で、『法と宗教百科事典』は他に類を見ない幅広さを誇り、主要な国際機関はもちろん、すべての独立国や司法権を網羅し、社会における宗教の役割や、宗教と国家機関との関係性、信教の自由、宗教伝統の法的側面、法と宗教の相互作用、法と宗教と国家の接合点における問題に関する事など、多様な側面から法と宗教の関係を取り扱っています。本書は、オンライン版と全５巻の印刷版――アフリカ篇、アメリカ州篇、アジア篇、ヨーロッパ篇、オセアニア篇＋各国際機関――にて提供され、宗教学者、法学者双方にとって価値のある情報源であります。最も広範な比較優位を保つため、各記事は以下の情報を提供しています。　　　・社会的事実・歴史的背景・法制度における宗教の位置づけ・個人の信教の自由・宗教共同体の法的地位・自己決定権・活動的な宗教共同体と文化・宗教共同体内における労働法・公的機関における宗教的支援・宗教家や修道会会員の法的地位・婚姻法と家族法・宗教法と刑法・各国固有の問題