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中井久夫集<6> いじめの政治学

中井 久夫  著

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価格 \3,740(税込)         

発行年月 2018年04月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 335p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/生命科学、医学、農学/神経・精神科学/神経科学
ISBN 9784622085768
商品コード 1027204598
NDC分類 493.7
基本件名 精神医学
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2018年05月3週
書評掲載誌 朝日新聞 2018/05/19
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1027204598

著者紹介

中井 久夫(著者):1934年奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授。精神科医。著書に「分裂病と人類」「精神科治療の覚書」「関与と観察」など。

内容

精神医学において、従来の精神障害を「内科的疾患」とすれば、心的外傷に続発する障害は「外科的障害」である。こちらのほうは、個人的に耐え忍び、自分の中に抱え、自力で処理されるべきものとされてきた。たとえば肉親・近親者・親友との離別、死別、幼児虐待、性的虐待、犯罪被害、被災、戦争体験、死に至る病の告知を受けること等々である。ところが、そうではなくて、コミュニティの中で支えられ、援助されるべきであると考えなおされてきた。この最近の世界的な思想的・社会的開眼という大きな文脈の精神医学版がPTSDとなって現れたのである。(「喪の作業としてのPTSD」 1996)いじめが権力に関係しているからには、必ず政治学がある。子どもにおけるいじめの政治学はなかなか精巧であって、子どもが政治的存在であるという面を持つことを教えてくれる。子ども社会は実に政治化された社会である。すべての大人が政治的社会をまず子どもとして子ども時代に経験することからみれば、少年少女の政治社会のほうが政治社会の原型なのかもしれない。いじめはなぜわかりにくいか。それは、ある一定の順序を以て進行するからであり、この順序が実に政治的に巧妙なのである。私は仮にいじめの過程を「孤立化」「無力化」「透明化」の三段階に分けてみた。これは実は政治的隷従、すなわち奴隷化の過程なのである。(「いじめの政治学」 1997)子ども社会におけるいじめの進行過程を分析した表題作ほか、PTSDやこころのケア、ロールシャッハ・テストに関する論考等30編。

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