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機械カニバリズム~人間なきあとの人類学へ~(講談社選書メチエ 683)

久保 明教  著

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価格 \1,815(税込)         

発行年月 2018年09月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 221p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/理工学/情報学/情報学一般・その他
ISBN 9784065130254
商品コード 1027983034
NDC分類 007.3
基本件名 情報と社会
本の性格 学術書/学生用
新刊案内掲載月 2018年10月3週
書評掲載誌 毎日新聞 2018/12/09
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1027983034

著者紹介

久保 明教(著者):1978年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科単位取得退学。博士(人間科学)。現在、一橋大学大学院社会学研究科准教授。科学技術と社会の関係について文化/社会人類学の観点から研究を行う。著作に『ロボットの人類学―20世紀日本の機械と人間』(世界思想社)、『現実批判の人類学--新世代のエスノグラフィへ』(世界思想社、共著)、「知能機械の人類学―アクターネットワーク論の限界を超えて」(『現代思想』2015年12月号、青土社)などがある。

内容

「シンギュラリティ」「IoTで豊かな未来」「鉄腕アトム」「ターミネーター」……私たちは、機械を愛し、憎んでいる。では機械のほうから「私たち」を見たらどうなる? テクノロジーと深く結びつく人間は、あらたな存在に生まれ変わっているのかもしれない。
人類学者カストロは、アマゾンにおける食人=カニバリズムを、「他者の視点から自らを捉え、自己を他者としてつくりあげるための営為」として描き出した。「機械カニバリズム」は、テクノロジーによって私たちが変容ゆくことを捉える試みである。将棋ソフトによってプロ棋士と将棋が、SNSによってコミュニケーションと社会が、いままさに変容しているなか、「人間」観そのものが刷新されていくべきなのだ。気鋭の人類学者が、「現在のなかにある未来」を探る、痛快かつ真摯な思考!

川上量生氏コメント――
 わたしたちはAIが人間の能力を凌駕しつつある歴史的過程の中にいます。AIと人間とどちらが優れているのか、そういう問いが日常的に飛び交う世の中で過ごすのも、この時代に生を受けた運命としてはやむを得ないことでしょう。
  しかしながら実際にはこの問いは、そもそも正しくなかったことが明らかになってきました。いったい「優れている」とはなにか? AIとはなにか? そしてなによりも人間とはなにか? という、より大きな疑問が頭をもたげてきたからです。人間とはそもそも優れているのか、機械とは、そしてAIとはなにが違うというのか。そして真実が明るみになったときに、人類ははたして結果を受け入れることができるのでしょうか。
  いささか大袈裟ではありますが、人間社会がAIの時代を受け入れるための礎石にならん、という決意で始めた将棋電王戦を、本書はAI時代における社会的な役割から解き明かしてくれました。また、より大きな視点で、ニコニコ動画を含めたネット社会についても、人間と技術の関わりから、どう捉えるべきかを示してくれています。
  こういう議論はまだまだ始まったばかりで、21世紀の人類の最大の哲学的テーマであると思う次第です。

【本書の内容】
現在のなかの未来
ソフトという他者
探索から評価へ
知性と情動
強さとは何か
記号の離床
監視からモニタリングへ
生きている機械

目次

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