この活気に満ちた測度論的確率論の入門書は、大数の法則や中心極限定理、ランダムウォーク、マルチンゲール、マルコフ連鎖、エルゴート定理、およびブラウン運動を取り扱っています。確率論の応用に最も有用な結果に焦点を当てており、その包括的な取り扱い方は、大学院生向けの厳密なテキストおよびリファレンスとなっています。
確率論を学ぶには実際に作業したほうがいいという考えに基づき、本書では理論を実在の応用先へと適用した、広範な実例を扱っています。この第5版では、多次元ブラウン運動と、新たな応用先を見出している発展的なトピックである偏微分方程式（PDEs)との関連に関する新たな章を含んでいます。この拡張範囲を学ぶための基礎知識として、第7章では伊藤の公式の証明を扱っています。これまでの版では読者に残された単純な証明であった重要な演習が、補題として本文中に直接挿入されています。またこの新版は、マルチンゲールと定常確率変数列の中心極限定理についての議論を復活させています。

・読者に、理論に対する動機の理解と実用的な直観力の形成を身に付けさせるため、200の例と450の問題を提供しています
・多次元ブラウン運動を含むトピックスの現代的なセレクションを提供しています
・多くの領域を400ページに渡って取り扱いながらも、その簡素な文体により読みやすさと完成度のバランスがうまくとられています