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トラウマへの認知処理療法~治療者のための包括手引き~
P.A.リーシック,
C.M.マンソン,
K.M.チャード
著
伊藤 正哉,
堀越 勝,
伊藤 正哉
監修
発行年月 |
2019年02月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
14p,281p |
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大きさ |
26cm |
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ジャンル |
和書/生命科学、医学、農学/神経・精神科学/神経・精神疾患 |
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ISBN |
9784422117003 |
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商品コード |
1029224931 |
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NDC分類 |
493.74 |
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本の性格 |
実務向け |
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新刊案内掲載月 |
2019年03月2週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1029224931 |
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著者紹介
P.A.リーシック(著者):デューク大学精神医学・行動科学教授。ミズーリ・セントルイス大学にトラウマ回復センターを創設し寄附講座教授を務める。
C.M.マンソン(著者):ライアーソン大学心理学教授。米国およびカナダ心理学会特別会員。
内容
思いがけない事故や犯罪、災害との遭遇、また虐待やDVなどによるトラウマティックな体験で苦しむ人たちが、おびただしい数存在する。しかし、わが国にはトラウマやPTSD 患者を治療する医療資源がまだまだ不十分であり、科学的根拠に基づくケアはさらに少ない。
患者には、過ぎ去ったはずの出来事が、今まさに起こっていることのように再体験され、それによって苦しめられつづけるのがPTSDの症状である。患者は、トラウマに関連する場所や刺激を回避するため、生活が非常に制限される。さらに、意識上でも身体上でも、危険に対する最大限の警戒態勢を保っているため、つねに緊張し、覚醒亢進し、目の前の物事に集中するのが困難になる。
本書は、エビデンスの認められている認知行動療法の一種であり、トラウマ・PTSDの対応に特化した心理療法「認知処理療法(CPT)」についての本邦初の包括的な手引き書である。 その基本的な考え方から、実施の仕方まで、じつに丁寧かつ詳細に解説されている。
第Ⅰ部では治療法成立の起源から研究の状況を概観、第Ⅱ部では臨床実践のための準備を説明。第Ⅲ部では、12回のセッションそれぞれの目標と手順を述べた後、すぐに使えるシートや具体的な配布資料、その記入例などと共に具体的な進め方を詳細に解説し、ふり返りや話し合いを経て、伝えるべきことや練習課題を示す。最後の第Ⅳ部では、応用ともいえるCPTのさまざまな領域での適応について紹介している。
国際的な診療ガイドラインによれば、PTSDに対する第一治療選択はトラウマに焦点化された認知行動療法、なかでも、持続エクスポージャー療法と認知処理療法が、もっともエビデンスの強い治療法であるといえ、その有効性や安全性は薬物療法に匹敵する。
本書の公刊は、トラウマ治療が立ち後れていると言われている日本の臨床現場に、強力な医療資源を提供することになるだろう。