内容
「病棟や救急と勝手が違う外来には外来のコツがある Do not missを意識しながら,外来でよくみる疾患をしっかり診断できるようになろう」
ホスピタリストはもともと「病棟患者のマネジメントための専任医師」という概念で,米国から始まりました。対する我が国では,病院勤務医が病棟のみで診療している場面は少ないかと思われます。外来診療と入院診療の比重は,個人差・施設差があるにせよ,外来がゼロというケースはまれでしょう。そこで本特集号では,病棟での内科患者診療との違いを意識しながら外来診療を行うコツに焦点を当てます。
外来診療全体は非常に幅広く,1冊の雑誌で扱うことは不可能です。また,外来をテーマにした書籍は多く,総合診療系の雑誌では外来患者のトピックも多く扱われています。Hospitalist誌では「外来における予防医療」という特集号がすでに出ていることから,今回の特集では病棟や救急ではなかなかみる機会がないが,外来ではよく遭遇する症候・疾患をしっかり診ることができるようになることを目標として,入院診療中心のホスピタリストが苦手としやすい主訴を取り上げます。