内容

目次

1　認知症診療における精神科医の役割　2 ❶　認知症診療における精神科医の貢献　2 ❷　平均寿命の延伸と超高齢社会　3 ❸　認知症とは　3 ❹　認知症と生活機能　4 ❺　認知症の危険因子と防御因子　4 ❻　アルツハイマー病治療薬　4 ❼　認知症の予防　5 ❽　認知症に対する社会的な対応　6 2　脳機能の加齢変化と認知症　11 ❶　認知症と共生する社会に向けて　11 ❷　脳の加齢変化　11 ❸　知能の加齢変化　12 ❹「　流動性知能」と「結晶性知能」　13 ❺　記憶の分類と老化の影響　13 ❻　高齢者の心理変化　13 ❼　高齢者の身体能力の変化　13 ❽　認知予備力　14 ❾　サクセスフル・エイジング（アクティブ・エイジング）　14 認知機能と遺伝的要因　14 認知機能と環境因子　15 平均寿命と健康寿命　17 3　認知症の予防と改善への自助努力　20 ❶　認知症予防因子　20 ❷　予防法としての運動　21 ❸　知的活動　22 ❹　食事と栄養　22 ❺　社会交流　23 ❻　睡眠　23 ❼　生活習慣病　23 4　精神科治療でよく経験する疾患と認知症の鑑別　26 ❶　高齢者診療における留意点　26 ❷　老年期うつ病　26 ❸　せん妄　28 ❹　妄想性障害　29 ❺　まとめ　30 5　設備の限られた診療場面での認知症の早期発見・評価　32 ❶　認知症診断の流れ　32 ❷　認知症の診断手順　32 ❸　簡単なスクリーニング検査　35 6　神経画像による鑑別診断　40 ❶　アルツハイマー病（Alzheimer’s disease : AD）　40 ❷　レビー小体型認知症（dementia with Lewy bodies : DLB）　42 ❸　血管性認知症（vascular dementia : VaD）　43 ❹　特発性正常圧水頭症（idiopathic normal pressure hydrocephalus : iNPH）　45 ❺　前頭側頭葉変性症（frontotemporal lobar degeneration : FTLD） 45 ❻　慢性硬膜下血腫　46 ❼　大脳皮質基底核症候群　46 ❽　統計画像解析法　48 7　認知症をきたす代表的疾患の基礎知識　51 ❶　軽度認知障害（mild cognitive impairment : MCI）　51 ❷　神経変性疾患による認知症を考える際に留意すべきこと　53 ❸　アルツハイマー型認知症（Alzheimer’s disease dementia : ADD）　53 ❹　レビー小体型認知症（dementia with Lewy bodies : DLB）　55 ❺　前頭側頭葉変性症（frontotemporal lobar degeneration : FTLD）　58 ❻　原発性進行性失語 62 ❼　嗜銀顆粒性認知症（dementia with grains : DG）　62 ❽　血管性認知症（vascular dementia : VaD）　63 ❾　特発性正常圧水頭症（idiopathic normal pressure hydrocephalus : iNPH）　66 認知症疾患と精神疾患　66 8　アルツハイマー病の薬物療法　68 ❶　アルツハイマー病治療薬　68 ❷　アセチルコリンエステラーゼ阻害薬　68 ❸　メマンチン　71 ❹　アルツハイマー病治療薬の使用　72 ❺　疾患修飾薬（disease-modifying drug）　74 ❻　まとめ　76 9　認知症の行動・心理症状（BPSD）の対応　77 ❶　BPSDの代表的な症状　77 ❷　アルツハイマー病など認知症性疾患にみられるBPSD78 ❸　仮性認知症との関係　79 ❹　BPSDにみられる幻覚，妄想　80 ❺　BPSDの評価尺度　80 ❻　BPSDに対する非薬物的な治療　81 ❼　BPSDの薬物治療のアルゴリズム　82 ❽　BPSDに対する薬物治療　82 ❾　BPSDに対する家族対応　83 まとめ　84 10　認知症の人の注意すべき身体合併症と神経徴候　85 ❶　認知症における身体合併症の早期発見　85 ❷　認知症患者にみられる代表的な合併症　85 ❸　認知症診断に役立つ神経所見のとり方　87 11　ケアの体制　91 ❶　認知症の人のケアの基本的考え方　91 ❷　認知症の人への支援体制　92 ❸　認知症の人の支援における精神科医の役割　96 12　外来での対応　98 ❶　超高齢社会における認知症　98 ❷　精神科外来における認知症診療の基本と経過（時間軸）　99 ❸　精神科外来における地域連携（空間軸）　104 ❹　まとめ　105 13　病院での対応　106 ❶　一般病院における精神科医の役割　106 ❷　民間精神科病院の役割　106 ❸　早期診断と鑑別診断　106 ❹　認知症に関する専門医　107 ❺　重度認知症患者デイケア　107 ❻　重度認知症患者デイケアクリニカルパス　107 ❼　精神病床における認知症患者の入院　108 ❽　認知症治療病棟における専門医療　108 ❾　認知症患者が退院するまでの期間　108 認知症クリニカルパス　108 オレンジ手帳（地域連携パス）　110 認知症高齢者の支援体制　110 まとめ－精神科病院での対応　110 14　認知症の人の向精神薬を用いた薬物療法と行動制限　114 ❶　認知症ケアの目標　114 ❷　向精神薬使用ガイドラインが求められる背景　116 ❸　向精神薬使用ガイドライン　117 15　意思決定　120 ❶　自己決定と意思能力　120 ❷　判断能力評価のパラダイムシフト－代行決定から意思決定支援へ　121 ❸　医療行為に関する意思決定支援　121 ❹　意思能力判定の方法　122 ❺　意思能力判定の構造－治療同意能力を中心に　122 ❻　治療同意能力なしと判定された場合　124 ❼　人生最後の決定における意思決定支援　124 ❽　遺言能力の判定について　125 16　地域医療と介護保険制度　128 ❶　介護保険制度の全体像　128 ❷　介護保険事業（支援）計画の現状と今後の方向性　129 ❸　要介護認定の流れ　130 ❹　介護認定審査会の役割　131 ❺　主治医意見書の書き方　132 17　成年後見制度，日常生活支援事業，社会福祉制度　136 ❶　精神障害者保健福祉手帳　136 ❷　障害年金　137 ❸　障害手当金　139 ❹　特別障害者手当　139 ❺　生命保険の高度障害特約　139 ❻　自立支援医療（精神通院医療）　139 ❼　特定疾患医療費助成制度　139 ❽　成年後見制度　139 ❾　日常生活自立支援事業　141 若年性認知症と就労支援　141 18　見守りのための地域ネットワークと地域ケアの実際　143 ❶　地域で認知症の人を支える医療機関と介護サービス　144 ❷　かかりつけ医と精神科医の連携　144 ❸　地域でBPSDをコントロールするために　146 ❹　地域では多職種・多機関の連携が必要　148 19　高齢者の自動車運転　149 ❶　認知症と免許保持者の実態　149 ❷　知っておくべき道路交通法の変遷と改正道路交通法の知識　150 ❸　運転行動・運転能力と認知症との関連性　153 ❹　自主返納制度と認知症者の運転中止後支援　154 ❺　臨床的対応−関連学会の提言と対応　155 ❻　まとめ　155 20　家族支援と高齢者虐待防止　157 ❶　認知症の特性と介護負担　157 ❷　若年性認知症と家族・介護負担　160 ❸　高齢者虐待防止　161 資料　163 認知症疾患医療センターの整備状況　164 INDEX　175 本書は，精神科をはじめとする臨床医がよりよい認知症診療の提供ができるよう入門的な内容をまとめ日 常診療の指針となるテキストとして出版されたものであり，現場での診療を制約するものではありません． そして，日々の研究の発展，進歩により日常臨床も絶えずよりよいものをめざして変化してゆくものであり， 本書が臨床家の治療の裁量を制約できるものではありません． 「ざっくり教えて！」 アルツハイマー病の第一症例　7 アルツハイマー病の概念の変遷　8 軽度認知障害（mild cognitive impairment：MCI）　9 アルツハイマー病治療薬としてのアセチルコリンエステラーゼ阻害薬　10 認知症高齢者と社会の共存　17 高齢者の精神機能　17 DSM—5の認知機能障害の診断基準　18 家族性アルツハイマー病とAPP変異，PS1変異　18 認知症予防はバランス　25 老年期うつ病とアパシーの鑑別について　31 心理検査を正しく評価するために　39 Voxel—based specific analysis system for Alzheimer’s disease（VSRAD）　49 3D—stereotactic surface projections（3D—SSP）　50 easy Z—score imaging system（eZIS）　50 原発性年齢関連タウオパチー（primary age—related tauopathy：PART）　67 認知症施策推進総合戦略（新オレンジプラン）　84 身体合併症　90 バレーサイン　90 認知症治療病棟　113 法的概念としての判断能力　126 「認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」　127 遺言をめぐる民法の規定　127 介護保険制度と要介護認定　135 認知症者の地域支援　142 臨時適性検査とは　156 任意通報制度　156 善管注意義務と説明報告義務　156 介護保険制度における第2号被保険者の特定疾病　162